21日の米ニューヨーク株式市場で、主要企業で構成されるダウ工業株平均が前日終値比276.31ドル(0.55%)高の5万0285.66ドルで取引を終え、過去最高値を更新した。最高値の更新は2月10日以来、約3カ月ぶりとなる。
IBMの急伸が牽引
個別銘柄ではIBMが前日終値から12.43%の大幅上昇を記録。量子コンピューティング向け半導体工場の新設と製造子会社の設立計画が材料視された。同社は米商務省から10億ドル(約1590億円)の補助金を受けると発表しており、これを受けて買いが集まった。
原油安も追い風
また、原油価格の指標である米国産WTI原油の先物価格が前日比で下落したことも、株式市場にとって好材料となった。エネルギーコスト低下への期待が景気懸念を和らげ、投資家心理を改善させた。
5万ドル台回復の背景
ダウ平均は2月に初めて5万ドルの大台を突破し最高値を記録したが、2月末に米国とイスラエルがイランへの攻撃を開始した後、原油高や経済見通しの不透明感から下落基調が続いていた。しかし、その後は企業決算の好調などを背景に徐々に回復。5月に入って再び5万ドル台を回復し、今回の最高値更新に至った。
市場関係者は「好調な企業業績と地政学リスクの一服が株価を押し上げた」と分析している。今後の注目点として、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策や追加の経済指標が挙げられる。



