金融庁は14日、最先端の人工知能(AI)を悪用したサイバー攻撃に備えるため、金融機関やIT企業を集めた初の官民連携会合を開催した。米新興企業アンソロピックが開発した最新AI「クロード・ミュトス」の悪用を強く警戒し、官民で脅威認識を共有し、対策の方向性を探ることが目的だ。
官民の参加者と議論の内容
会合には、政府関係者や日本銀行、三菱UFJ銀行など3メガバンクを含む主要金融機関に加え、アンソロピックや米オープンAIといったAI企業、金融業界団体が参加。非公開で、最新の脅威情報の把握やセキュリティー強化の方向性、検討すべき課題について意見交換を行った。当面の対応については、5月末をめどに取りまとめを目指す。
クロード・ミュトスの脅威
クロード・ミュトスは、セキュリティー上の脆弱性を発見する能力が極めて高いと指摘されている。金融機関がサイバー攻撃を受けた場合、企業間送金の遅延やシステム障害など、金融システム全体に深刻な影響を及ぼす懸念がある。現在のところ、米グーグルなど一部企業に限定公開されているが、日本政府と3メガバンクは早ければ今月中にも同AIを利用可能となる見通しだ。
金融庁は今後も定期的に会合を開催し、官民連携を強化する方針。サイバー攻撃の高度化に対応するため、AI企業の協力を得ながら、金融機関の防御態勢を一段と強化する考えだ。



