ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は22日、欧州連合(EU)加盟を目指すウクライナを議決権のない準加盟国とする案について、「発言権がなく不公平だ」と反発する書簡をEU首脳に送った。ロイター通信やウクライナメディアが23日に報じた。
準加盟国案の背景
準加盟国案はドイツのメルツ首相が提案したものだ。ドイツメディアによると、メルツ氏は、米国とウクライナが策定したロシアとの和平案に盛り込まれた2027年1月1日までのEU加盟は現実的でないとみている。当面は準加盟国としてEU首脳会議や閣僚理事会への出席を認め、並行して加盟交渉を加速させるべきだとしている。
ゼレンスキー氏の主張
これに対し、ゼレンスキー氏は書簡で、ウクライナのEU加盟に反対してきたハンガリーのオルバン前首相が退陣し、加盟交渉に大きな進展の機会が生まれると主張した。23日の動画声明でも、EU内でウクライナは「完全な権利を持つべきだ」と強調した。
ウクライナはロシアの侵攻以来、EU加盟を急ピッチで進めてきたが、一部加盟国の反対や手続きの複雑さから、早期の完全加盟は困難とされている。メルツ案は現実的な妥協案として浮上したが、ウクライナ側は完全な加盟国としての地位を求めて譲らない姿勢を示している。



