国際民間航空機関が機内バッテリー持ち込み制限の国際基準を採択
国際民間航空機関(ICAO、本部カナダ・モントリオール)は3月27日の理事会において、旅客機内に持ち込むモバイルバッテリーを乗客1人当たり2個に制限する国際基準の改定案を正式に採択しました。この決定は、旅客機内で相次いでいるモバイルバッテリーの発火事故を受けたもので、統一的な国際基準が設定されることになりました。
日本も国内規定の改正を進める
日本の国土交通省はすでに国際基準の変更を見越して、国内規定が同様の内容となるよう改正手続きを進めています。具体的には、3月末まで改正案に対する意見を公募し、4月中旬から国内での新ルール適用を目指す方針です。新ルールが適用されれば、各航空会社はこれに基づいた対策を迫られることになります。
具体的な制限内容と背景
採択されたICAOの国際基準では、160ワット時以下のモバイルバッテリーに限定し、乗客1人当たり2個までと定めています。さらに、機内のコンセントでモバイルバッテリーを充電することを禁止するとともに、モバイルバテリーを使用して機内で電子機器を充電することは控えるよう要請しています。
このような規制強化の背景には、昨年1月に韓国・釜山の国際空港で発生した事例があります。格安航空会社(LCC)エアプサンの機内で火災が起き、乗客乗員176人が緊急脱出を余儀なくされたケースでは、モバイルバッテリーが出火原因だった可能性が指摘されています。リチウムイオン電池の事故再現実験では、焼損したモバイルバッテリーの危険性が明らかになっており、安全対策の強化が急務となっていました。
今後の展開と影響
国際基準の採択により、各国の航空当局はこれに準拠した国内規制を整備することが求められます。日本では国土交通省が迅速に対応しており、早期の新ルール導入が期待されます。航空会社側は、乗客への周知徹底や機内でのチェック体制の強化など、具体的な対策を講じる必要に迫られるでしょう。
この規制は、旅客の安全を最優先に考えた措置であり、国際的な航空安全の向上に貢献することが期待されています。旅行者にとっては、機内での電子機器使用に関する新たなルールを理解し、遵守することが重要になります。



