「どうしたらパイロットになれるの?」。アフリカで農家の子どもたちに問われ、答えに窮したことが忘れられません。あれから10年。農業の課題をテクノロジーで解決しようと起業し、アプリを次々に開発。坪井俊輔さん(31)の挑戦は続いています。
ルワンダでの気づき
横浜国大で機械工学を専攻していた坪井さんは、宇宙や教育に強い関心があった。在学中の2016年にアフリカ・ルワンダに1カ月間滞在し、現地の小学校で、子どもたちにロボットや宇宙の面白さを伝えた。
将来の夢を語る授業。パイロット、医者……それぞれの紙に書き込まれた内容は、日本の子どもたちのものと変わらない。ただ、実現への道は遠く見えた。
農業の現実
多くの子どもが家業の農業を手伝わざるをえず、中学へ進めない子もいた。現地の農作業は、機械のない重労働。「夢を見させているだけ」。もどかしさを抱えて帰国した。
衛星データの可能性
坪井さんはこの年、子ども向けの活動を続ける一方で、農業課題の解決に乗り出す。衛星データに見えた可能性を追い求め、起業。アプリを次々に開発し、挑戦は続いている。