コメの消費低迷と価格下落を受け、JA三重中央会が8月から12月まで三重県産米の消費拡大緊急運動を行っている。「ごはんを一人一日もう一口」をスローガンに掲げ、県内のコメの消費拡大を図っている。
価格下落が農家に打撃
コメの価格下落は物価高に苦しむ消費者にとっては助けになるが、その一方、生産側の農家にとっては打撃となることから、全体の消費拡大が必要となっている。
JA三重中央会などはこれまでも、県産ブランド米「結びの神」のパックご飯や玄米を使ったコーヒーの製造・販売や県産米のプレゼントクイズなどを実施してきた。これに加えて、緊急運動期間中は各自治体の教育委員会に働きかけ、現在週3回程度の米食の給食をさらに月1回増やしてもらうほか、夏休みには子ども食堂へのコメの寄贈なども行った。
消費量は1年で茶わん53杯分減少
コメの価格は2024年頃から高騰し、消費者の「コメ離れ」が進んだ。米穀安定供給確保支援機構のホームページによると、1人1か月当たりの精米消費量は、24年度が4722グラムだったのに対して25年度は4435グラムに減少。減った分は1年間で、1人あたり茶わん53杯分に相当するという。この後、国がコメ増産を働きかけた結果、逆に今年はコメが余り気味となり、今度は価格が下落した。
農家の経営悪化で食料安全保障に危機
JA三重中央会の森田幸利専務理事は価格下落が続けば、農家の経営不振が深刻化し離農も進むことなどから、国の食料安全保障全体が危機に陥ると説明。「消費量が減り続ければ、じり貧になる」(森田専務理事)とし、まずは県民一人一人が意識して、これまでより一口多くコメを食べることが必要になる――と呼びかけている。今後はSNSなどを通じて、運動をより広く発信していく予定だ。



