三菱マヒンドラ農機が解散へ コロナ禍で業績悪化、約920人が合意退職
三菱マヒンドラ農機解散 コロナ禍で業績悪化、920人退職 (02.03.2026)

三菱マヒンドラ農機が解散決定 コロナ禍後の業績悪化で事業継続困難に

三菱マヒンドラ農機(本社・島根県松江市)は3月2日、農業用機械の生産・販売事業から撤退し、会社を解散する方針を正式に発表しました。同社は今年9月末を目途に事業を終了し、清算手続きに入る見通しです。

創業から110年超の歴史に幕 業界初の乗用型コンバイン開発

同社は1914年に「佐藤商会」として創業し、農業生産現場を長年にわたり支えてきました。特に稲などの穂先を刈り取りながら脱穀する「自脱型コンバイン」において、業界初の乗用型を開発するなど、技術革新をリードしてきた歴史があります。

2015年には、トラクター販売で世界最大手のインド企業「マヒンドラ&マヒンドラ」と資本提携で合意し、現在の事業体制を構築。国際的な連携による事業拡大を図ってきました。

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コロナ禍後の市場縮小で業績が急激に悪化

しかし、新型コロナウイルス感染症のパンデミック以降、国内外の市場が縮小し、売上高が大幅に減少。2023年、2024年と連続して赤字が続き、2025年3月期の売上高は約380億円ながらも赤字決算となりました。

齋藤徹社長は記者会見で、「長期的な収益性を見極めた結果、安定的な事業継続は困難であるとの結論に至った。経営責任を重く受け止めている」と述べ、解散の経緯を説明しました。

約920人の従業員に合意退職を促す 工場跡地は三菱重工が活用

関連会社を含めた従業員は約970人にのぼりますが、当面継続する補修用部品の供給と製品保証事業に従事する約50人を除く、約920人に対して合意退職を促す方針です。

松江市内にある工場の跡地については、親会社である三菱重工(東京都)が今後の活用を検討しています。地域経済への影響が懸念される中、地元自治体も対応に乗り出しました。

島根県が再就職支援の相談窓口を設置

丸山達也島根県知事は「経営再建に向けて努力されていただけに大変残念。従業員の再就職支援など必要な対応に取り組む」とのコメントを発表。県は同日、取引事業者らを対象とした相談窓口を県担当課や商工会議所などに設置し、支援体制を整えました。

三菱マヒンドラ農機の解散は、コロナ禍がもたらした経済的影響が製造業にまで及んでいることを示す事例として、業界内外に大きな衝撃を与えています。110年以上にわたる歴史を持つ企業の終焉は、地域経済や雇用環境に深刻な影響を及ぼすことが予想されます。

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