キリンビールは10月1日、「ビール新時代へ。おいしさ一新・新『一番搾り』発表会」を開催した。同日施行された酒税改正をビール市場の大きな転換点と位置づけ、フラッグシップブランド「キリン一番搾り生ビール」(以下、一番搾り)のリニューアル内容や、今後のビール事業における取り組みを説明した。
発表会には、キリンビール執行役員マーケティング部長の今村恵三氏と、「一番搾り」ブランドマネージャーの佐藤洋介氏が登壇。後半には、新テレビCMに出演する堤真一さん、有村架純さん、賀来賢人さん、小芝風花さんによるトークセッションも行われた。
酒税改正を「ビール市場の大きな転換点」に
はじめに登壇した今村氏は、2026年10月1日の酒税改正について、「単なる制度の変更ではなく、改めてビールの魅力を多くのお客様に感じていただく大きな機会」と説明した。
キリンビールの調査によると、「ビールを飲む機会が今後増えそう」と回答した人の割合は、2025年の16%から2026年には30%へ上昇。同社では、ビールへの期待や飲用意向が高まっているとみている。また、ビールを選ぶ際の価値観にも変化がみられるといい、味や香り、価格の手頃さなどに加え、「地域応援」や「社会貢献」といった項目も商品を選ぶ際の選択軸になっているとしている。
同社は、酒税改正の方針が示された2016年以降、こうした消費者の変化を踏まえながら商品開発やブランド育成を進めてきた。2018年には「本麒麟」、2020年には「一番搾り 糖質ゼロ」、2024年には「キリンビール 晴れ風」を発売。2025年には「一番搾り ホワイトビール」や「キリングッドエール」などを展開し、ビールの選択肢を広げてきた。
今回の酒税改正を機に、こうした取り組みをさらに強化する。「本麒麟」は、発売当初から構想してきたビール化リニューアルを11月4日に実施。「晴れ風」と「グッドエール」では、ビールのおいしさの選択肢やブランドアクションを広げながら、多様化するニーズに応えていくとしている。
新「一番搾り」、味わい刷新から「極みの泡」まで4つの取り組み
そして、その取り組みの中心に据えるのが、1990年に発売したフラッグシップブランド「一番搾り」だ。酒税改正後の新たな時代に向け、7月から全国47都道府県で「新しいおいしさ」づくりに挑戦する生産者を支援する「一番搾りACTION」を開始したほか、中味とパッケージをリニューアル。ビールの魅力を高める取り組みを進める。
今回のリニューアルなどを踏まえ、2026年の「一番搾り」の年間販売目標についても、当初計画から15万ケース上方修正し、2,425万ケース(大びん換算)とした。今村氏は今後について、「酒税改正を迎え、私たちはここからビールの新しい時代が始まると考えております」とコメント。消費者の価値観やビールの楽しみ方が変化する中、これまで培ってきた品質やおいしさを磨きながら、新しいおいしさや楽しみ方を提案することで「ビールの可能性そのものを広げていきたい」とした。
続いて、佐藤氏がリニューアルの詳細を説明した。今回のリニューアルでは、「やっぱりビールが一番だ。」をメインコピーに掲げ、「プロダクト」「イノベーション」「ブランドアクション」「コミュニケーション」の4つを柱に取り組みを展開する。
まず「プロダクト」では、「一番搾り」の中味とパッケージをリニューアルした。中味については、これまでの満足感を維持しながら「後味の良さ」を大きく進化させ、より飲みやすく、飲み飽きない味わいに仕上げたという。「イノベーション」の取り組みとして紹介したのが、「極みの泡 一番搾り」だ。同社が13年かけて開発した「極みの泡タップ」は、空気中の窒素を活用して非常にきめ細かい泡をつくり出すもので、液体から泡へと変化するグラデーションも特徴としている。10月1日から、全国9工場の工場見学ツアーで試飲メニューとして提供を開始した。
「ブランドアクション」では、7月から「一番搾りACTION」を展開している。全国47都道府県で「新しいおいしさ」づくりに挑戦する生産者を選出し、「一番搾り」の売り上げの一部を寄付することで、その活動を支援する取り組みだ。9月末時点の寄付額はおよそ3,500万円となっている。「コミュニケーション」では、有村架純さんを新キャストに迎えたテレビCMを10月1日から放映。屋外・交通広告やデジタル広告、店頭施策などを含め、過去最大規模のコミュニケーションを展開する。また、同日から全国のキリンビール社員2,204人による店頭活動も実施するという。
堤真一さんら4人が、新「一番搾り」のおいしさを実感
発表会後半には、新CMに出演する堤真一さん、有村架純さん、賀来賢人さん、小芝風花さんが登場した。今回から「一番搾り」のCMに加わった有村さんは、「ビールの中ですと一番搾りがよく冷蔵庫に入っていました」と話し、自身にとって初めてのビールCMが「一番搾り」となったことへの喜びを語った。
ステージでは、10月1日から放映する新CMを紹介。堤さんと有村さんが映像に合わせてその場でセリフを入れる“生アテレコ”にも挑戦し、会場を盛り上げた。続いて、リニューアル前後の「一番搾り」の飲み比べを実施。事前に飲み比べを体験していた堤さんは、新しくなった「一番搾り」について、何度試しても違いが分かったと振り返った。有村さんも、新しい「一番搾り」を判別できたと話した。ステージでは賀来さんと小芝さんも従来品とリニューアル品を飲み比べ。2人ともすぐにリニューアル品を当て、味わいの違いを実感した様子だった。
最後には4人で新しい「一番搾り」を手に乾杯。有村さんは「とにかく飲みやすい。後味も好きですし、本当に飽きない味わい」と感想を語った。小芝さんは「飲み比べさせていただいたからこそ、新しいおいしさも感じられました」と話し、すっきりとした味わいで「ご飯や食事にもより合いそう」とコメントした。賀来さんは、新CMについて「みんなワクワクとした気持ちを表現している」とし、新しい「一番搾り」のスタートを「ぜひ皆さんにも楽しんでいただけたらうれしい」と呼びかけた。
堤さんは今回のリニューアルについて、「やっぱり今回のリニューアルは特別だと思います」とコメント。「ビールの新時代に合わせて味も一新している」としながらも、「ビール本来のものは持ったまま変化していく」と話し、そうした変化を「プロの人の本当に匠の技」と表現した。最後には「ビールの歴史的瞬間に立ち会えて本当に幸せに思っています。やっぱりビールが一番です」と締めくくった。