愛知製鋼(愛知県東海市)は、さびにくいステンレス鋼材の販売拡大に力を入れている。橋やトンネルなど社会インフラの老朽化が進む中、長持ちして補修の手間を減らせる素材として提案する。公共工事に加え、製薬や食品、新エネルギー分野にも用途を広げ、ステンレス事業を成長の柱にしていく考えだ。
建設後50年超の道路橋、2040年には75%に
国内では、高度経済成長期以降に整備された道路や橋、上下水道施設などの老朽化が急速に進む。
国土交通省によると、全国には長さ2メートル以上の道路橋が約73万橋、トンネルが約1万2千本ある。建設後50年を超える道路橋は2025年3月時点で約42%だったが、30年3月には約54%、40年3月には約75%に達する見通しだ。
トンネルも25年3月の約28%から、40年3月には約52%に高まる。河川管理施設や下水道管、港湾施設でも同じ課題を抱える。一方、自治体では財源や担い手の確保が難しく、点検や補修、更新をどう効率化するかが課題になっている。
ステンレス鋼の特性と用途拡大
ステンレス鋼は鉄を主成分としながら、さびにくい特性を持つ。この特性を生かし、橋梁やトンネルなどのインフラ設備に使用することで、長寿命化を図ることができる。愛知製鋼は、この素材の利点をアピールし、公共工事に加えて製薬や食品、新エネルギー分野など幅広い用途での採用を目指している。