給付付き税額控除の制度設計を議論する「社会保障国民会議」の有識者会議が19日、東京都内で開催され、専門家や関係団体からのヒアリングが行われた。中低所得層の負担軽減と就労促進を制度の目的とすることには賛同の声が多く上がったが、具体的な実施方法については様々な意見が交わされた。
会議の概要と出席者
会議には、八代尚宏昭和女子大総長顧問、日本商工会議所(日商)、連合の代表者が出席。それぞれの立場から制度設計に対する提言を行った。
八代氏の主張:簡易版先行実施
八代氏は、給付のみでの実施に対して反対の姿勢を示した。その理由として、所得控除の本格的な整理統合が先送りになる可能性を指摘。代わりに、年末調整や確定申告を活用した「簡易版」を先行実施すべきだと主張した。これにより、早期に制度の効果を検証できると述べた。
日商の要望:企業負担軽減
日本商工会議所は、企業の事務負担が増加しない仕組みを前提とすべきだと要望。無理に税額控除を組み合わせる必要はなく、シンプルな制度設計を求めた。特に中小企業への影響を考慮するよう訴えた。
連合の立場:給付一本化で早期実施
連合は、給付を一本化することで制度の理解が促進され、早期かつ確実な実施につながると主張。複雑な制度よりも、わかりやすい仕組みが国民の支持を得られるとの見解を示した。
今後の議論の行方
有識者会議では、今回のヒアリング結果を踏まえ、引き続き制度設計の詳細を詰める。給付付き税額控除は、政府の経済政策の柱の一つであり、年内にも骨格が示される見通しだ。



