部下から「パワハラだ」「パワハラだ」と業務上必要な指示を拒否され、周囲に悪評を広められるケースに悩む管理職が増えている。指示を無視されたり、周囲に悪評を広められたりして、管理職が萎縮し、必要な指導までできなくなっている場合、会社はどう対応すればよいのか。社会保険労務士の佐藤敦紀氏(さとう・あつのり)がQ&Aで解説する。
逆パワハラとは? 部下からの過度な要求や攻撃的な言動
ハラスメントは、上司から部下にだけ起こるものではない。部下から上司への過度な要求や言動も、内容によっては問題になる。通常のハラスメント対応と同じように、まず事実関係を確認しよう。
例えば、上司はどのような場面で、何を伝えたのか。その指示は業務上必要なものだったのか。部下はそれに対して、どのような言動をしたのか。双方から話を聞き、実際に何があったのかを整理する。
会社としての対応 管理職一人に任せず組織で対処
その上で、業務上必要な指示を繰り返し拒否する、上司への過度な要求や攻撃的な言動を続けるといった行為が確認できれば、会社として対応を検討する。
ここで大切なのは、管理職一人に対応を任せないことだ。特に、直属の上司に人事権がなく、人事部が独立している組織では、管理職自身では部下の処遇を決められないにもかかわらず、日々の指導を続ける必要がある。
管理職が「またパワハラと言われるかもしれない」と萎縮すれば、業務に必要な指導までできなくなり、組織運営や業績にも影響しかねない。人事部が必要な場面で介入し、管理職だけに問題を抱え込ませない体制をつくることが重要だ。