深掘り「日本版ライドシェア」は稼げるのか ハンドル握り見えてきた課題
深掘り「日本版ライドシェア」は稼げるのか 課題を検証

タクシー台数の不足に対応するため、一般の人が自家用車を使って客を運ぶ「日本版ライドシェア」が解禁されて2年が経った。都市部で新しい働き方として定着する一方、地方部では利用が低迷している。ライドシェアの現場を歩いた。

「今日の売り上げは悪い」

5月上旬の午後10時過ぎ。千葉県浦安市の路上でライドシェア運転手の先崎孝さん(67)は配車状況を確認していた。「今日の売り上げは3万円未満でしょう。悪い方です」と苦笑する。

2024年4月に始まった日本版ライドシェアは、地域ごとに営業時間が決まる。浦安市を含む「京葉交通圏」は金・土曜日の午後4時台~翌日午前5時台限定だ。タクシー営業に必要な二種免許は不要だが、タクシー会社との雇用契約が必須となる。

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先崎さんは25年6月からドライバーを始めた。週末は夕方から未明まで働き、1日平均4万5千~5万円を売り上げる。給料は歩合制で、燃料費補助も含めて、売り上げの半分ほどが手元に残る。

稼ぎが伸び悩む要因

仕事は楽しいが、「給料はおいしいとは言えない」と先崎さん。時間帯や地域の制限が収入の上限を決めている。また、配車アプリの手数料や、車両維持費も負担だ。さらに、利用者からの評価システムが厳しく、低評価が続くと配車が減るリスクもある。

一方、地方では需要そのものが少なく、ドライバー不足が深刻だ。国土交通省のデータによると、全国のライドシェアの運行回数は都市部に集中し、地方では採算が取れないケースが多い。

日本版ライドシェアの今後の課題として、営業時間の柔軟化や、地方での需要喚起策が挙げられる。また、ドライバーの労働環境改善も急務だ。先崎さんは「もっと自由に働けるようになれば、もっと稼げるし、利用者も増える」と話す。

ライドシェアが真の交通手段として定着するには、制度の見直しと地域ごとの実情に合わせた運用が求められる。

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