木徳神糧会長、新米出回りで「処分売り」予測 5キロ3500円が理想価格と強調
新米で処分売り発生か 木徳神糧会長が5キロ3500円理想価格を提唱

新米流通で価格下落の見通し 木徳神糧会長が「処分売り」を予測

コメ卸売り大手企業である木徳神糧の竹内伸夫会長は、2月19日に都内で記者会見を開催し、今年の新米が市場に出回る時期になると、赤字を覚悟した「処分売り」が発生し、小売店頭での米価格が下落する可能性が高いとの見方を明らかにしました。竹内会長は、現在の高値水準では消費者の理解が十分に得られず、実際に販売数量が減少している現状を指摘しています。

理想的な価格帯は5キロ3500円程度

竹内会長は、消費者が納得し、かつ農家が持続可能な再生産を続けられる適正な価格として、5キロ当たり3500円前後を理想的な水準として強調しました。この価格帯であれば、需要と供給のバランスが取れ、市場全体の健全性が保たれるとの認識を示しています。

会見の中で竹内氏は、米が過剰在庫状態にある中で新米が流通し始めると、価格の高い前年産米は古米として扱われるため、必然的に店頭価格が低下するメカニズムについて説明しました。これは、市場の需給動向に基づく現実的な予測として位置付けられています。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

在庫増加の背景と業界の課題

2024年に発生した米不足を教訓として、2025年産米については全国各地で大幅な増産が実施されました。これに加えて、政府による備蓄米の放出や外国産米の民間輸入が相次いだ結果、2025年12月末時点の民間在庫量は前年同期比で85万トン増加し、合計338万トンにまで膨張しています。

竹内会長は、高値で調達した米を精米や包装加工した上でスーパーマーケットなどに販売する現行のビジネスモデルにおいて、「赤字での販売は到底容認できない」と述べ、業界全体が抱えるコスト転嫁の難しさを訴えました。

決算好調も持続可能性に懸念

木徳神糧が公表した2025年12月期の連結決算では、売上高が前期比48.1%増の1761億円を記録し、純利益も3.2倍の55億円と過去最高を更新しました。これは、相場高騰の局面で価格転嫁を成功させたことが主な要因として挙げられています。

しかし、竹内会長は短期的な業績の好調さとは裏腹に、中長期的な市場環境の悪化リスクに警鐘を鳴らしています。消費者離れが進めば、業界全体の持続可能性が危ぶまれるとの認識を示し、適正価格帯の早期実現を呼びかけました。

今回の見解は、米流通業界のみならず、生産者である農家や消費者にとっても重要な示唆を含んでいます。今後の新米流通動向が、市場価格にどのような影響を与えるか、注目が集まっています。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ