矢崎部品に公取委が勧告、金型など無償保管で下請法違反認定
矢崎部品に公取委勧告、金型無償保管で下請法違反

矢崎部品が取引先に金型などを無償保管させていた問題で公取委が勧告

公正取引委員会は3月30日、自動車部品大手「矢崎総業」の子会社である「矢崎部品」(本社・東京)に対し、下請法(中小受託取引適正化法)違反を認定し、再発防止などを求める勧告を行った。同社は取引先企業に自動車部品の製造に必要な金型などを無償で長期間保管させていたことが問題視された。

131社に計5235個の金型などを無償で保管させていた実態

公取委の発表によると、矢崎部品は少なくとも2023年9月以降、自動車部品の製造に必要な金型や製品のサンプルなど計5235個を、取引先の131社に無償で保管させていた。さらに、作業記録や検査記録などの書面についても、最長で20年間の保管を要求していたことが明らかになった。

取引先企業の中には、保管場所が確保できないため、自費で倉庫を借りるケースもあったという。書面の保管については、製品トラブルが発生した際に記録を確認する目的とされていたが、公取委の調査に対して業者側は「実際に使用することもなく、メリットを感じたことはない」と述べたとされている。

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公取委が再発防止と保管費用の支払いを要求

公正取引委員会は今回の勧告において、再発防止策の徹底を求めるだけでなく、取引先企業に対して保管費用の支払いを行うよう矢崎部品に指示した。これは、無償での保管が下請法で禁止されている「利益提供要請」に該当すると判断されたためである。

下請法は、親事業者が下請事業者に対して不当な取引条件を強要することを防ぐことを目的としており、無償での資産保管の要求はその典型例とされている。公取委は、今回のケースが中小企業への負担増加につながるとして、厳格に対応した形だ。

矢崎部品は自動車部品製造において重要な役割を担う企業であり、今回の勧告を受けて、今後の取引慣行の見直しが迫られることになる。公取委は、同社が速やかに是正措置を講じることを期待しているとしている。

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