富士通子会社が下請法違反、ATM部品の金型2577個を無償保管させる
富士通子会社が下請法違反、金型を無償保管

富士通子会社が下請法違反、ATM部品の金型を無償保管させる

公正取引委員会は2026年3月24日、富士通の完全子会社である「富士通フロンテック」(東京都稲城市)が下請法(現・中小受託取引適正化法)に違反したと認定し、費用の支払いと再発防止を求める勧告を出した。同社はATMやクレジットカード決済端末の部品製造を委託した48の事業者に対し、金型など計2577個を無償で保管させていたことが明らかになった。

「数千点」の金型を無償保管、委託業者が負担

公取委の発表によると、富士通フロンテックは遅くとも2024年5月以降、部品製造を委託した事業者に同社が管理する金型などを無償で保管させていた。これらの金型は大きいもので重さ約400キロに及び、いずれも1年以上発注がない状態だった。委託業者が所有する金型も含まれており、同社の許可なく廃棄できない契約となっていたという。

金型の無償保管を巡る同様の違反は、製造業の商慣習として長年問題視されており、公取委が勧告を出したのは通算で38件目(今年度25件目)となる。中小企業庁が調査を行い、公取委に勧告を求める「措置請求」を実施していた背景がある。

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「3年以内なら支払わなくても問題ない」との認識

公取委の調べに対し、富士通フロンテックは「金型などの保管期間が3年以内であれば、費用を支払わなくても問題ないと認識していた」と説明したという。この認識が違反行為につながった可能性が指摘されている。

製造業では、発注元が委託業者に金型を無償で保管させるケースが散見され、中小企業の負担増や経営圧迫の原因となっている。公取委は今回の勧告を通じて、適正な取引慣行の確立を促す方針だ。

富士通フロンテックはATMや金融端末の製造を手掛ける企業として知られ、今回の違反が業界全体の取引慣行に与える影響も注目される。公取委は再発防止策の実施を求めており、今後の対応が問われることになる。

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