スルガ銀行の不正融資問題、顧客との調停が終了 最終合意への道筋は依然不透明
スルガ銀行は2026年3月18日、2018年に発覚した大規模な不正融資問題に関して、被害回復を求める顧客らとの調停手続きが前日17日に終了したことを正式に発表しました。この調停には、約350人の顧客に相当する600物件が対象として含まれていました。
しかし、銀行側と被害弁護団との間での実質的な交渉は今後も継続される見通しであり、問題の最終的な解決に向けた合意形成の目途は立っていない状況が続いています。関係者によれば、双方の主張には依然として大きな隔たりが存在しているとのことです。
121億円の解決金支払いを表明 ただし対象は限定的
スルガ銀行側は、自社の行員による不正関与が強く疑われると認定された約200件の案件については、総額121億円に上る解決金を支払う方針を明らかにしました。この措置は、一部の被害者に対する直接的な補償として位置付けられています。
一方で、残りの約400件に関しては、行員の関与を証明する直接的な証拠が不足しているとして、銀行側は不正関与を認めていません。これらの案件については、融資条件の見直しや変更を通じて、最終的な解決を図りたい考えを示しています。
弁護団は銀行側の情報開示不足を指摘 追加支援を要求
被害者側を代表する弁護団は、調停の対象となった600物件すべてが、融資を成立させるために預金通帳の写しなどが偽造されていた案件であると強調しています。さらに、行員の関与が公式に認められていない約400件についても、銀行側による情報開示が十分に行われていないことが根本的な問題だと主張しています。
弁護団によれば、解決金が支払われることが決まった案件を含め、多くの物件では不動産を売却しても借金が完全に清算されないケースが頻発しているとのことです。このため、被害者に対する追加的な支援策の実施を求め、銀行側との交渉を続けていく方針を固めています。
この不正融資問題は、スルガ銀行の内部統制の欠如と経営陣の監督責任が大きく問われる事案として、金融業界全体に衝撃を与えました。今後の交渉の行方によっては、銀行の経営体制やコンプライアンス態勢にさらなる影響が及ぶ可能性も指摘されています。



