東京都内企業の社長平均年齢が過去最高の60.2歳に到達
帝国データバンクの最新調査によると、2025年末時点で東京都内に本社を置く企業の社長の平均年齢は60.2歳となりました。これは集計可能な1990年以降で過去最高を記録し、都道府県別では全国で38位という結果でした。1990年の平均年齢が54.3歳であったことを考えると、長期的な高齢化の傾向が顕著に表れています。
社長交代率の低迷と若返り幅の縮小
2024年から2025年にかけて社長が交代した企業の割合、いわゆる社長交代率は4.74%にとどまりました。引退する社長の平均年齢は65.4歳、交代後の新社長の平均年齢は54.3歳で、若返り幅は平均11.1歳です。しかし、引き継ぐ新社長の年齢が上昇傾向にあるため、この若返り幅は徐々に縮小しています。
年代別の構成比を見ると、50代の社長が29.3%を占め、全年代で最も高い割合を示しました。さらに、50代以上の社長が占める割合は80.6%に達し、これは5年連続で上昇しています。60代以上の社長も4年連続で増加し、51.3%と半数を超えました。
最年少社長は28歳、高齢化が進む業種は製造業や不動産
一方で、30歳未満の社長は0.3%、30代は3.7%と、30代以下の社長は全体の4%にとどまっています。上場企業の中で最年少は、2024年に東証グロース市場に上場したスキマバイトサービスを手がける「タイミー」(東京都港区)の小川嶺社長で、調査時点で28歳でした。
業種別では、製造業が最も高齢で平均63.0歳、続いて不動産、建設、卸売、運輸・通信の5業種が全体平均を上回りました。全国的には不動産業が最も年齢が高い道府県が多い中、東京都では製造業の高齢率が特に高いことが特徴です。
調査を担当した長森浩史氏は、この背景について次のように指摘しています。「町工場の集積地である大田区など、中小零細の製造業が多いことが影響しています。特に昨年は物価高や賃上げ圧力など事業環境が厳しく、事業承継が進みづらい状況でした」と述べ、高齢化の要因を説明しました。
この調査結果は、東京都内企業における経営者の世代交代の課題を浮き彫りにしており、今後の事業承継対策の重要性を強調しています。



