渋谷区のシーシャカフェバー「チルイン」運営会社が破産 競合激化で売上減
帝国データバンク東京支社の発表によると、シーシャ(水たばこ)が吸えるカフェバーを経営する「チル」(東京都渋谷区)が、東京地裁から破産手続き開始決定を受けました。決定日は3月2日付で、負債総額は約2億5000万円と見込まれていますが、変動する可能性があります。
繁華街に12店舗展開も競合店増加で苦戦
同社は2014年に設立され、シーシャカフェバー「チルイン」を中心に事業を展開してきました。渋谷、新宿歌舞伎町、池袋、錦糸町などの都心繁華街を中心に、最大で12店舗を運営していました。店内では常時約60種類のシーシャフレーバーや飲み物を提供し、顧客は入店時にチャージ代とシーシャ料金を支払うことで、飲食物や酒類の持ち込みが可能なシステムを採用していました。
2020年以降は出店を加速させ、2022年7月期の売上高は約9億4200万円を記録しました。しかし、近年は同業他社の参入が相次ぎ、競争が激化。2023年7月期の売上高は約8億2800万円に減少し、経営環境が悪化しました。
債権者トラブルと資金繰り悪化が破綻の背景
売上減少に加え、一部債権者との訴訟トラブルも発生しました。債権者から預金や売掛金の仮差し押さえを受けたことで資金繰りが急速に悪化し、2024年に東京地裁へ民事再生法の適用を申請しました。
昨年5月には再生計画が認可され、営業継続を目指しましたが、夏以降の売上高が想定を大幅に下回りました。自力での事業継続が困難と判断したため、昨年12月22日に東京地裁から再生手続き廃止決定と保全管理命令を受けていました。
最終的に破産手続き開始決定に至り、約10年にわたる事業に幕を下ろすことになりました。シーシャカフェバー市場の成長と競争激化の中で、経営戦略の見直しが迫られていた状況が浮き彫りとなりました。



