吉乃川が商品体系を大幅刷新、「極上吉乃川」終売へ 銘柄30に集約
吉乃川が商品体系を大幅刷新、「極上吉乃川」終売へ 銘柄30に

1548年創業で新潟県内最古とされる酒蔵「吉乃川」(長岡市摂田屋4丁目)が、商品体系の大幅刷新と新シリーズの立ち上げを発表した。看板商品「極上吉乃川」も終売する。日本酒離れや食生活の変化のなか、次の時代を見据えた大きな戦略転換となる。

「極上」終売、変化の象徴

「大事なものを守るために、私たちも変わらなければならない」

9月3日、長岡市内のホテルで行われた発表会で、峰政祐己(ゆうき)社長は力を込めた。ひげ文字のロゴやシンボルマークなどを一新。各商品のラベルデザインも新しくした。

「変化」の象徴が、長年の看板商品「極上吉乃川」の終売だ。淡麗で飲み飽きない味にはファンも多く、新潟の代表的な日本酒ともされてきた。創業家出身で20代目蔵元の川上将司常務(30)は「やめなくてもいいんじゃないかと思うこともあった」と明かす。

4商品群に再設計

50を超えていた銘柄数は、約30にまで減らす。吉乃川らしい味わいを「美味淡麗」と位置付け、プレミアム度の高い順に「至高の酒」「特別な酒」「日々の酒」「原点の酒」という四つの商品カテゴリーを設定する。4年近くかけ「8割方はレシピを変えるなど、商品設計をゼロベースで見直した」(同社)という。

食事を邪魔しない「食中酒」にこだわるだけに、主力は「日々の酒」だ。伝統的な新潟清酒の味わいを継承した「清流美」、低アルコールで適度な酸味が洋食にも合う現代的な「渓流美」という2シリーズを中心に展開する。渓流美には、日本酒になじみのない人向けにスパークリングも加えた。また、晩酌酒として親しまれてきた「厳選辛口」は残し、「原点の酒」に位置付ける。

約3億円投じた設備投資

商品群の大幅刷新にともない、製造・貯蔵工程の整備に約3億円を投じた。製造施設に冷却・冷房設備を完備し、年間を通じて醸造できるようにした。また、品質を保つために、約30万本分を瓶貯蔵できる施設も新たにつくった。

新しい商品は、9月11日に蔵出しされ、15日以降、店頭に並んでいる。