東証スタンダード上場のunbanked(アンバンク)で、大株主側から提案された金塊取引により昨秋、13億円超を持ち逃げされた問題で、6月に発足した新体制がモンゴルへの投資話をきっかけに取締役会が大もめとなった。解職された前社長が法的手続きを連発し、銀行口座は一時停止。残る役員の辞任も相次いだ。
前社長が反撃ののろし
8月7日、東京地裁内にある司法記者クラブで、代表取締役を3週間前に解職された胡燕氏(42)が会見を開いた。「私たちが求めるのは、会社の財産を守ること、ガバナンスを回復すること、正確な情報を投資家に伝えることだ」と述べた。
管理本部長を解かれた取締役の竹内博氏(62)も同席し、自身らを解職した取締役会が無効だとし、地位確認などの仮処分命令を東京地裁に申し立てていた。一方、アンバンクは取締役会での2人の言動に問題があったために解職したとしている。
金塊取引で13.4億円未回収
アンバンクは昨夏、大株主側から紹介された仕入れ先と販売先との間で金塊を転売し、利ざやを稼ぐ取引を始めた。だが、終盤で13.4億円分が未回収に。取引に関与した業者らに損害賠償を求めて提訴するなど、民事・刑事両面での責任追及を進めている。
しかし、6月5日の臨時株主総会で新体制が発足すると、社長の胡氏からモンゴルの鉱山への投資話が持ち上がり、取締役会に亀裂が生じた。双方の説明と記者が入手した音声データをもとに、経緯が詳しく報じられている。