西武渋谷店が58年の歴史に幕、セゾン文化の発信地として渋谷の若者文化の礎に
西武渋谷店が58年の歴史に幕、セゾン文化の発信地に

西武渋谷店(東京都渋谷区)が30日、閉店する。海外の最先端のファッションをいち早く紹介し、国内の無名の新人デザイナーらを発掘。文化の発信地として若者の街・渋谷の礎となった。だが近年は赤字が続き、58年におよぶ歴史に静かに幕を下ろす。

東急との異例のコラボレーション

「感謝を、西武渋谷店に。」「東急百貨店に、エールを。」

閉店する西武渋谷店と、東急百貨店の商業施設の入り口に、こんな文言が掲げられていた。東急百貨店の運営する商業施設「ShinQs」の入り口には、西武渋谷店とのコラボレーション企画で作られた広告が掲げられている。

堤清二氏が着目した文化と体験

同じ街のライバルが互いに敬意を示す異例の「コラボ」の背景には、東急との競争の中で、西武渋谷店が新たな発信をし続けてきた歴史がある。

西武渋谷店は1968年、映画館の跡地にオープンした。当時から渋谷は東急の「本拠地」。34年に東横百貨店(後の東急百貨店東横店)が開業し、56年に東急文化会館、67年には東急百貨店本店が続いた。

牙城に挑むため、西武系の旧セゾングループの創業者の堤清二氏が着目したのは、モノを売るだけでなく、文化や体験を提供することだった。狙いは若者だ。