来年の正月に向けたおせち商戦が本格化する中、人気キャラクターやゲームなどとコラボした「コラボおせち」が各社から販売され、話題を集めている。家庭での手作りが減り、商品の選択肢が増えたことで市場は拡大しており、今年は「推し活」のニーズを取り込もうという動きが顕著だ。
高島屋、ウルトラマンやベルばらおせちを展開
高島屋大阪店(大阪市中央区)は、「ウルトラマン」を蓋や風呂敷にデザインしたおせちを販売。ウルトラマンの胸の「カラータイマー」をモチーフにした容器や、「バルタン星人」のハサミにちなんだカニ爪などを盛り付けている。また、人気キャラクター「リラックマ」のおせちや、来年に連載開始から55周年を迎える「ベルサイユのばら」をテーマにした商品もオンラインで販売する。
同店を訪れた奈良県生駒市の男性(82)は「王道のおせちも良いが、小さい子どもがいれば家族みんなでわくわくできるはず」と話した。
市場規模は858億円、推し活人口は約1940万人
調査会社の富士経済(東京)によると、2026年の重詰めおせちの市場規模は前年比1.3%増の858億円で、10年前に比べて4割近く増加。2027年も微増が見込まれている。伝統的な和風おせちに加え、洋風や中華風、個食向けなど多様な商品開発が市場を押し上げている。
今年は、アニメやキャラクターを応援する「推し活」ブームを狙ったおせちが多く、調査会社CDGなどが運営する「推し活総研」の推計では、国内の推し活人口は約1940万人、年間の平均出費額は約21万円。市場規模は約4.1兆円で、国内の日帰り旅行市場に匹敵するという。
千趣会「推せち」、キダルト需要も視野
カタログ通販「ベルメゾン」を手がける千趣会(大阪市北区)は、今年から「推(お)せち」と銘打ち、オンラインゲーム「刀剣乱舞ONLINE」や漫画「SPY×FAMILY」とのコラボおせちを用意。広報担当者は「キャラ系は年々、売れ行きが上がっている。様々な『推し』に対応したい」と話す。
コラボおせちは、推しに惜しみなくお金を使うファンに加え、子どもの心を持った大人「キダルト」の需要も見込める。高島屋大阪店の広報担当者は「家族3世代や親子の共通の話題として楽しんでもらいたい」とアピールしている。