ニデック岸田社長が辞任、再任から3カ月で異例の交代
ニデック岸田社長が辞任、再任から3カ月で異例

モーター大手ニデック(旧日本電産)の岸田光哉社長が29日付で辞任した。6月の株主総会で再任されてから3カ月での辞任は異例だ。会計不正を巡る損失拡大の責任論に加え、岸田氏自身にも不適切言動が見つかったという。

辞任の経緯と後任人事

岸田氏は「私自身の責任は、ニデックの再生に全力を投入すること」と述べていたが、今回の辞任に至った。後任には戒田専務執行役員が選定された。

今年3月、ニデックは東京都内で記者会見を開き、小部博志会長ら主立った役員の退任を発表。岸田氏は月額基本報酬の全額を返上しつつ、上場維持に向けた会社の立て直しのために自らは留任すると説明していた。

「永守氏の会社」からの脱皮の試み

不正会計を調べた第三者委員会は、創業者の永守重信氏を起点とする「非現実的な業績目標」と達成へのプレッシャーが背景にあったと指摘し、「永守氏の会社」からの「脱皮」を提言していた。

岸田氏はその先頭に立ち、業務を「必ず正しくやる」社内文化の定着などに取り組んできた。6月の株主総会でも約93%の賛成率で再任され、社内でも一定の支持があった。

責任論と今後の課題

一方、岸田氏自身の責任論も当初からくすぶっていた。第三者委によると、24年度の不正会計処理に関与した可能性が指摘されている。

今回の辞任により、ニデックの経営再建は新たな局面を迎える。後任の戒田氏が、不正の再発防止と企業文化の改革をどう進めるかが焦点となる。