ニデック、減損処理と役員変更を検討…岸田社長解任報道は否定
ニデック、減損処理と役員変更を検討…岸田社長解任報道は否定

モーター大手のニデックは28日、2026年3月期決算で大規模な減損処理を検討していると発表した。会計や品質を巡る一連の不正を受けて事業構造の見直しを進めており、近く発表する見通しだ。岸田光哉社長を含む役員の変更を検討していることも明らかにした。

相次ぐ不正と2500億円規模の減損損失見通し

ニデックでは昨年以降、大規模な会計不正や、844件に上る品質を巡る不正行為が相次いで発覚した。会計不正では、グループ内の多数の拠点で、利益を水増しするための費用計上の先延ばしや評価損を計上しないなどの不正が横行していた。

不正により、ニデックは車載事業を中心に減損損失が2500億円規模になる可能性があるとの見通しを示していた。

事業構造の見直しと決算開示の予定

ニデックは、事業の選択と集中を進めていて、収益性の低い事業の見直しなどにより、新たな損失が発生したとみられる。ニデックは30日にも、公表を延期していた26年3月期決算を開示する予定で、損失が反映される見込みだ。

岸田社長の解任報道への反論

一方、経済メディア「ダイヤモンド・オンライン」は28日、取締役会が岸田氏解任を決議したと報じた。これに対し、ニデックは「現時点で決定した事実はない」としたうえで「役員変更及び大規模な減損処理について検討をしているのは事実」とのコメントを発表した。広報担当者は「岸田氏の解任を決議した事実はない」としている。

現在の経営陣は、6月の株主総会後に、社外取締役の大半を入れ替える形で発足した。新たな社外取締役には、J・フロントリテイリング元社長の山本良一氏ら、経営の経験者を多くそろえた。

岸田氏は、社内の企業風土や事業構造の改革の指揮を執っていて、ある社外取締役は「精力的に改革を進めている」と評価する。一方、岸田氏が社長でありながら大規模な不正を防げず、巨額の減損損失を招いた責任は重大だという声もある。