筑波山を望む茨城県つくば市の筑波研究学園都市で、大規模データセンターの建設が進む中、地元住民による反発が広がっている。もともとは国の研究施設用地だった公有地が売却され、第1期工事が始まった。
国内最大規模の1ギガワット電力利用
事業者は豪州に本拠を置く物流不動産企業の日本法人「グッドマンジャパン」(東京都)。東京ドーム約10個分の面積に当たる約45ヘクタールの敷地に、完成時には国内最大規模の1ギガワットの電力利用を見込むデータセンターを建設する。1ギガワットは原発1基分の出力に相当する。
市内の研究機関で温暖化対策を研究する歌川学氏(62)は、施設が完成した場合、二酸化炭素(CO2)排出量と排熱の発生量はつくば市全体の約2倍、電力消費量が約3倍になると推計。「夏の猛暑日は周辺住民やお年寄りら健康弱者、農業などへの影響が懸念される」と指摘する。
住民説明会はコース料理とアロマオイル
隣接地には戸建て約120軒が並び、高齢者計約500人が入院や入所する病院や施設がある。地元の住民団体「データセンターから市民を守る会」の柳町弘幸会長(63)は「社会に必要な施設なのは分かるが、この場所に建ててはいけないと思う」と話す。
同社は2月の着工から半年後の8月中旬、初の住民説明会を招待制で開催。同会によると、場所は近くのシーフードレストランで、サラダやローストビーフ、カニのスープ、カニピラフ、アイスクリームのコース料理と、手土産のアロマオイルが用意されたという。
同社側は取材に対し「仕事を終え食事の支度に追われる夜間の開催だったため、軽飲食を用意させていただいたもので他意はない。今後も周辺住民の理解が得られるよう努める」と話した。