飲食店検索サイト「食べログ」を運営するカカクコムの争奪戦が激しくなっている。欧州系ファンドによる株式公開買い付け(TOB)に、LINEヤフーが対抗TOBを提案。両陣営ともAI(人工知能)を活用した成長戦略を思い描く。大株主の動向がカギを握りそうだ。
カカクコムの事業規模と食べログの特徴
カカクコムは1997年に設立され、20近いインターネットサービスを展開する。商品の口コミ・価格比較サイト「価格.com」は月間3100万人が利用。2005年に始めた食べログは9700万人が利用する。これは飲食店の客らの口コミをもとに、独自のアルゴリズム(計算手順)を使って5点満点の評点をつける仕組みだ。
利用者の多さから、食べログでは過去に、店側から金銭を受け取ることで口コミの評判を上げて店の評点を高めようとする「やらせ業者」が現れた。また、独自のアルゴリズムで点数をつける仕組みをめぐり、チェーン店の評価が一方的に下げられたと、飲食店側から訴えられたこともある。飲食店側が逆転敗訴したが、人気の半面、評価の公正さについては時に議論を呼んできた。
競争環境の変化とEQTのTOB
ただ、近年の食べログは、楽天グループの「楽天ぐるなび」のほか、インスタグラムなどのSNSも競合相手となり、利用者は微減が続く。
そんな中で5月12日、スウェーデンの投資ファンド・EQTが1株あたり3千円でTOBを実施し、総額5900億円規模で非上場化をめざすと発表した。カカクコムの20%超の株式を持つ筆頭株主でIT企業のデジタルガレージが支持し、カカクコム側も賛同。非上場になることで経営判断のスピードが増すほか、テクノロジー分野に知見があるEQTのノウハウも生かし、得た資金で生成AIへの投資などに充てる狙いがあるとみられる。
LINEヤフーの対抗TOBと今後の焦点
だが2日後の14日、LINEヤフーが米国の投資ファンド・ベインキャピタルと組み、買収に名乗りを上げた。EQTを上回る1株3232円を提示し、「協働により次世代の収益モデルを創出できる」と主張した。
以降、双方とも買い付け価格…この記事は有料記事です。残り1120文字有料会員になると続きをお読みいただけます今すぐ登録(1カ月間無料)※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんログインするアプリで開く 【この記事の続きが読める】有料記事が読み放題のスタンダードコースが初回1カ月無料!詳しくはこちら宅配紙面の購読者なら、ダブルコース半年割がお得です。詳しくはこちら この記事を書いた人上地兼太郎経済部|民間企業フォロー専門・関心分野民間企業の営み、イノベーション、ダウンサイジング、北海道関連トピック・ジャンルジャンル経済ビジネス PR 関連ニュースLINEヤフー、カカクコムの買収で再提案 TOB価格7%引き上げ「食べログ」運営会社に買収提案 欧州の投資会社とLINEヤフー光通信がレオパレス21を買収へ 最大2676億円、現経営陣も賛同ツインバード社長、独力で成長に自信 ジャパネットの買収提案を拒否PayPayなど3社とセブンが資本提携で合意 ポイントなど強化日本企業は「カモがネギを背負って…」 物言う株主、株高背景に攻勢注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ10月2日 (金)「ゾンビたばこ」問題が波及売り手市場、変わる「内定」福島以外の除染土処分進まず10月1日 (木)ニデック 純損失5646億円「声の権利」認める判決「核のごみ」調査を受け入れ9月30日 (水)富山市が人口水増しかiPS細胞の心筋シート実用化東大総長に藤垣裕子氏 女性初9月29日 (火)大規模修繕の談合、排除命令脚本家の倉本聰さん死去 91歳東山紀之氏、社長退任を発表もっと見る