いわき市体育館、落とし物現金を20年間不正支出 退職職員への花束代などに
いわき市体育館、落とし物現金を20年間不正支出 (23.03.2026)

いわき市体育館で落とし物現金の不正支出が20年間継続

いわき市総合体育館において、利用者が落とした現金が長年にわたり不適切に処理されていた問題が表面化した。市公園緑地観光公社は23日、遺失物として届けられた現金約8万3000円が退職職員への花束代や菓子代などに充てられていた事実を公表した。

遺失物法違反の恒常的な不正

遺失物法では、金銭の落とし物は速やかに警察署長に提出することが義務付けられている。しかし、同体育館では金庫に約8万7000円が保管されたままで、不正な管理が約20年間も続いていたという。

残存する領収書から確認できるだけで、少なくとも2012年3月から不正支出が行われていた。具体的には24件の支出が記録されており、そのうち17件が花束の購入代に充てられていた。さらに、体育館職員の忘年会の補助に使用された支出も確認された。不正支出の総額は8万3263円に上り、領収書がない支出については詳細が不明となっている。

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小銭を集めてお札に両替

公社の説明によると、落とし物の金銭はいずれも体育館利用者が券売機や自動販売機に残したお釣りなどの小銭だった。これらの小銭は体育館事務所に届けられ、金庫で管理された後、一定程度集まるとお札に両替されて封筒で保管されていたという。

体育館に保管されていた8万7640円と不正支出分を合計すると、落とし物の現金総額は17万903円に達していた。

内部通報で発覚、組織ぐるみの継承

今月16日、体育館職員から公社に寄せられた内部通報によって不適切な処理が発覚した。その後の公社の調査では、2007年当時の副館長が「実務担当者から引き継いだ」と答えたことが判明。現在の職員も「落とし物だとは分かっていた」と述べ、現在の副館長も「申し送りとして踏襲した」と証言した。

公社による体育館の管理は2006年から始まっており、組織ぐるみでの不正が20年にわたって受け継がれてきた実態が浮かび上がった。

理事長が謝罪、現金は警察に提出

公社の高田浩一理事長は「恒常的に不正な支出があったことをみると、正常な考え方がまひしていた」と述べて謝罪した。体育館で保管していた約8万7000円の現金は、いわき中央署に提出されたという。

この問題は、公共施設における遺失物管理のずさんさと、組織文化として不正が継承される危険性を浮き彫りにしている。公社では再発防止策の検討を急いでいる。

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