臨時国会が5日に開会し、高市早苗首相が衆参両院の本会議で所信表明演説をした。看板政策の「責任ある積極財政」によって経済成長を実現すると改めて強調。会期中に消費減税を実現するための法案の成立をめざす方針を示した。ただ、経済重視の姿勢を鮮明にしつつも、それらの政策の実行に欠かせない財源については、明確にしなかった。
沖縄の米兵逮捕事件で抗議
首相は演説に先立ち、米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)所属の海兵隊上等兵が強盗殺人容疑で緊急逮捕された事件にふれ「このような凶悪な事件の発生は極めて遺憾であり、日本政府として、米側に強く抗議する」と述べた。そのうえで米国に対し、「捜査への全面的な協力や米軍関係者の綱紀粛正、事件の再発防止の徹底を強く求めた」と話した。
経済政策に6割を割く
首相は演説で「高市内閣の最優先課題は『経済』の力で国民の皆様の暮らしを守り、『希望ある未来』を切りひらくこと」と語った。演説はA4の紙で24ページにまとめられ、そのうち6割ほどが、物価高対策や予算編成の考え方など経済政策の主張に割かれた。
政府は臨時国会で、来年4月から2年間限定で食料品の消費税率を1%に引き下げ、働く中低所得者には、所得連動の給付を導入する法案を提出する。首相は「切れ目ない物価高対策」と位置づけたうえで、「家計に少しでも『ゆとり』を生み出したい」と説明。社会保障国民会議に参加した野党とも「共有できる部分が多くあった」とし、賛同を促した。
憲法改正の議論「強く期待」
首相は憲法改正についても「強く期待」との考えを示した。今後の国会論戦では、経済政策と併せて憲法改正の議論が焦点となりそうだ。