G20貿易相会合、鉄鋼過剰生産で対立し共同声明見送り…米代表が中国に不満
G20貿易相会合、鉄鋼過剰生産で対立し共同声明見送り

主要20か国・地域(G20)の貿易相会合が9月30日から10月1日にかけて、米中西部ウィスコンシン州で開催された。主要議題として掲げられた鉄鋼などの過剰生産問題では、参加国間で意見が対立し、共同声明の採択は見送られた。

共同声明の採択見送り、議長国が残念さを表明

議長を務めた米通商代表部(USTR)のグリア代表は記者会見で、過剰生産について「ほぼ全ての国が対処すべき問題であると同意した」としつつ、「声明は合意に至らず残念だ」と述べた。

日本からは堀井巌外務副大臣と宮本周司経済産業副大臣が出席した。

中国不参加の別会議では閣僚声明を採択

日米欧などの28か国・地域は、30日に行われた鉄鋼の過剰生産を話し合う会議で閣僚声明を採択し、過剰生産が問題視される中国産の鉄鋼を念頭に、監視態勢を強化する枠組みを設けることで一致した。ただし、この会議には中国は不参加だった。

グリア氏は会見で具体的な反対国を明らかにしなかったが、中国も出席するG20での意見集約の難しさが露呈した。会見で中国の貿易慣行について問われたグリア氏は「市場原理に基づかず、政治体制と密接に結び付き、変化を起こすことが非常に困難」と不満を示した。

WTOでの議論移行論に対し米代表は否定

会議では複数の国から、過剰生産の議論をG20でなく世界貿易機関(WTO)に移すべきだとの意見も出た。ただ、グリア氏は「WTOには全く透明性がない。(さらに)多国間ベースで解決できるという考えはおかしい」と否定的な考えを示した。