10月4日は「証券投資の日」。証券業界などが投資への関心を呼び起こそうとターゲットにしているのが、若者層だ。近年、若者は投資に積極的と評される。若者の背中を後押しするのは「FOMO(フォーモ)」との指摘もある。どういうことなのか。
周囲から投資の勧め、募る不安
都内に住む会社員女性(28)は、昨年から投資を始めた。将来の住宅購入などを見据え、毎月給与の3分の1を積み立てる。現在はこつこつ投資を続ける女性だが、「学生時代から、友人や親戚に『投資を始めた』『NISAはやった方がいい』という話を聞かされるたびに焦っていた」という。
ただ、「投資を始めなきゃ」と漠然と感じていたが、仕事やプライベートで日々慌ただしく、証券会社や銘柄選びなどについて調べる余裕はなかった。必要なときにすぐお金を引き出せなくなるし、そもそも本当に利益が出るのか――。そんな不安もぬぐえず、行動に移せずにいた。
そんなとき、投資先や運用を自動で任せるロボアドバイザー(ロボアド)サービスを会社の先輩から勧められた。「自動でお任せなら始めてもいいなと思って」利用し始めた。続けると利益が出る手応えもあり、勤務先の自社株を購入するなどしているうちに投資への抵抗感も薄れてきた。「今は焦りがなくなって、心の余裕ができた感じ」
若者の投資、数字で見る拡大
資産運用業協会の調査によると、株式や投資信託を保有する20代は2018年の11%から25年は29%に増加。30代も17%から37%と、40~50代と同水準にまで伸びた。
NISA口座も増えた。金融庁の調査で、20代は25年末に約337万口座となり、24年3月末の約1.3倍だ。一部買い付けをしていない口座もあるが、他の世代と比べても伸びは大きい。
若者の背中を押す「FOMO」
若者層が投資に踏み出す要因として、FOMO(取り残される恐怖)が指摘されている。周囲が投資で利益を得る中で、自分だけが取り残されているのではないかという不安が、投資への行動を後押ししているという。
一方で、FOMOと対義的な概念として「JOMO」(取り残される喜び)もある。SNSや流行、投資などの場面で、消費者が自ら選択したあるいは選択しようとしている行動に関連して喚起される感情だ。