チャルメラやおかめ納豆も値上げ、4月以降のGDPに原油高の影
チャルメラやおかめ納豆も値上げ、4月以降GDPに原油高の影

2026年1~3月期の実質国内総生産(GDP)が年率換算で2.1%増となり、2期連続のプラス成長を記録した。内閣府が19日に発表した季節調整値によると、個人消費が全体を下支えした形だ。しかし、4月以降は中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰が、幅広い商品の値上げを引き起こしており、景気の先行きに暗い影を落としている。

百貨店やスーパーの売上は堅調も、消費行動に変化

日本百貨店協会の発表によれば、2026年1~3月の全国百貨店売上高は前年同期比2.0%増の1兆4307億円に達した。株高が消費者の購買意欲を後押ししたとみられる。スーパー業界でも、3団体が加盟270社を対象に実施した調査で、1~3月の既存店売上高が前年比プラスとなったことが明らかになった。

しかし、消費者の財布のひもが一律に緩んでいるわけではない。首都圏を中心に展開するスーパーマーケット「サミット」では、2026年3月期の来店客数が前年比0.7%増加した一方、1人当たりの買い上げ点数は3.1%減少した。この傾向は、消費者が取捨選択を徹底していることを示している。服部哲也社長は「必要性の低いものは価格の安い商品を選び、必要性が高いものは品質の良いものを購入する傾向が強まっている」と分析する。

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原油高がもたらす値上げの波

懸念されるのは、中東情勢の悪化を背景とした原油価格の高騰が、4月以降の景気動向に及ぼす影響だ。原油を原料とするナフサの供給不安が強まり、プラスチック製品や合成繊維、化学品など幅広い分野でコスト上昇が顕在化している。

すでに、食品や日用品の値上げが相次いでいる。インスタントラーメンの「チャルメラ」や納豆の「おかめ納豆」など、身近な商品の価格が引き上げられた。トイレットペーパーや文房具、食用油、豆乳なども値上げ対象となっており、家計への負担が増大している。5月の企業物価指数は前年同月比4.9%上昇し、2023年5月以来の高い伸びを記録した。

「令和のオイルショック」の様相

今回の値上げラッシュは、1970年代のオイルショックに例えられ、「令和のオイルショック」という言葉も聞かれる。政府は夏の電気・ガス代補助を再開するなど対策に乗り出しているが、効果は限定的との見方もある。上場企業の純利益総額は過去最高を更新する一方、家計は物価高に苦しんでおり、経済の二極化が進んでいる。

専門家は「中東情勢のさらなる悪化が原油価格を押し上げれば、値上げの動きは長期化する可能性がある」と警鐘を鳴らす。今後の景気動向を占う上で、原油価格の推移と消費者の購買行動が重要なカギを握りそうだ。

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