財務省は表現を変えながら市場を牽制してきた。外国為替市場で対ドル円相場が急騰した4月30日夜、政府と日本銀行が為替介入に踏み切っていたことが関係者の話でわかった。日銀が公表した統計に基づき、市場関係者が推計したところ、介入は5兆円規模の円買いドル売りだったとみられる。
「退避勧告」から2時間後に進んだ円高
介入をめぐる財務省の言葉選びが注目された。日銀が1日夕に公表した今月7日の当座預金残高の予想額は、介入があった場合に反映される「財政等要因」が9兆4800億円の減少だった。民間短資会社のセントラル短資は事前に4兆円の減少と予想しており、5兆5千億円の差がある。市場関係者はこの差額を介入の規模と推計している。
対ドル円相場は4月30日午後に一時、1ドル=160円台後半をつけ、約1年9カ月ぶりの円安水準となった。こうした動きを受け、同日夕、片山さつき財務相は「断固たる措置に近づいている」と発言。三村淳財務官も「これが最後の退避勧告」と述べ、相次いで為替介入を示唆した。
2人の発言の後、ドル円相場は一時、159円台まで円高に振れると、午後9時ごろには一時155円台半ばをつけた。短時間に最大5円以上、円高が進んだ。
続く相場の乱高下
2年前も同様の介入があったが、今回も市場は連休中の追加介入を警戒している。財務官は「連休まだ序盤」と述べ、市場は二の矢を警戒している。



