読売333指数、週間0.8%安で下落 中東情勢と金融政策が市場を揺さぶる
読売新聞社が公表する日本株の株価指数「読売333」は、2026年3月16日週に週間で0.8%安となりました。この動きは、日経平均株価の0.8%安、TOPIXの0.5%安とほぼ同調しています。週間の営業日は4日間で、金曜が休場となった中、中東リスクがくすぶり続ける状況下で、警戒売りと押し目買いのせめぎ合いが続きました。
市場の動き:前半は小動き、後半は荒れた展開
連邦公開市場委員会(FOMC)、日銀金融政策決定会合、日米首脳会談など、後半に重要イベントが集中したため、前半の16日と17日は比較的小さな動きに留まりました。しかし、後半に入ると18日に大幅高、19日に大幅安と、荒い値動きが目立ちました。FOMCの結果発表直前には幅広い銘柄に買いが入りましたが、FOMCを消化した米国株が大きく下げたことで、三連休前にはリスク回避の動きが強まりました。
特に19日の下げ幅が大きく、これが週間の下落率を押し上げる形となりました。読売333と日経平均は同程度の下落率を示し、TOPIXは下落率が相対的に小さかったです。これは、時価総額の大きい銀行株が堅調に推移したためで、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友FG、みずほFGのメガバンク3行がそろって週間でプラスを確保しました。
個別株の動向:海運株が急伸、建設機械株は急落
個別株では、以下のような動きが見られました。
- 商船三井(9104):株式分割に関する観測報道など好材料が多く、急伸しました。中東リスクが海上運賃を押し上げるとの見方も強まる中、日本郵船(9101)など海運株全般に資金が流入しました。
- INPEX(1605)、三井物産(8031)、三井海洋開発(6269):原油価格の上昇が逆風にならない銘柄として買いを集めました。
- 小松製作所(6301):証券会社が投資評価を引き下げたことで急落し、建設機械業界に対する警戒が高まり、日立建機(6305)も大きな下げとなりました。
- 住友金属鉱山(5713):金価格の下落を受けて売りに押されました。
構成銘柄の注目株:SUMCOとSGホールディングス
読売333の構成銘柄の中でも、以下の2銘柄が特に注目されました。
- SUMCO(3436):半導体向けシリコンウエハの製造・販売を手がける企業で、信越化学工業とともに世界で高いシェアを占めています。先週は証券会社による目標株価引き上げが好感され、大きく水準を切り上げました。海外の同業株価の強い動きも上昇を後押しし、時価総額は約5900億円です。
- SGホールディングス(9143):傘下に佐川急便を持つ物流会社です。中東リスクによる原油価格急上昇でガソリン価格高騰が懸念され、3月序盤に大きく売り込まれました。しかし、政府がガソリンの補助金再開を決定し、19日から実施される流れとなったことで、業績に対する過度な懸念が後退し、見直し買いが入りました。時価総額は約1兆円です。
読売333指数の特徴と執筆者紹介
「読売333」は、読売新聞社が公表する新しい株価指数で、等ウェート型という算出方法が最大の特徴です。333銘柄をすべて同じ比率(約0.3%)で組み入れており、野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティングが算出実務を担っています。銘柄選定は売買代金と浮動株時価総額に基づいて行われ、年4回のウェート調整と毎年1回の銘柄入れ替えを実施しています。
本レポートは、投資情報サイト「トレーダーズ・ウェブ」などを運営する株式会社DZHフィナンシャルリサーチの日本株情報部アナリスト、小松弘和氏が執筆しています。小松氏は証券会社や生命保険会社での勤務経験に加え、マネーサイトでの株式分析経験もあり、金融全般に精通しています。
なお、本資料は信頼できると判断したデータに基づいて作成されていますが、正確性や完全性を保証するものではありません。投資判断にはご自身でリスク等をご確認ください。



