ナフサ由来品「年越え供給可能」政府の根拠に疑問、現場とのギャップ指摘
ナフサ由来品「年越え供給可能」政府の根拠と現場のギャップ

中東からの原油不足の影響が、ポテトチップスの包装変更など最終商品に広がり始めている。多くの石油関連製品の材料となるナフサについて、政府は「ナフサ由来の化学製品の供給は年を越えて継続できる」と説明するが、その根拠には疑問の声も上がっている。

政府の根拠:ナフサ供給量の試算

政府が「年を越えて継続できる」と説明するのは、ナフサそのものではなく、ナフサ由来の化学製品の供給である。経済産業省などに根拠を聞いたところ、以下のような内訳が明らかになった。

国内で必要なナフサの供給量は月約280万キロリットル。中東情勢悪化前は、①中東からの輸入約120万キロリットル、②国内精製約110万キロリットル、③中東以外からの輸入約45万キロリットルで賄われていた。しかし、ホルムズ海峡封鎖で①が激減。政府は②について、石油備蓄の放出などで年明けまで約110万キロリットルを維持できると想定。③については、米国やペルーなどからの調達拡大により、4月に90万キロリットル、5月に135万キロリットル超を見込む。

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政府は①がゼロでも、5月は②と③で計245万キロリットル超を確保できると計算する。

在庫の活用と現場とのギャップ

さらに政府は、民間のナフサ由来製品在庫も加味。川上製品を加工した「川中製品」と呼ばれる中間製品の在庫をナフサ換算で「1.8カ月分」と説明する。これらを合わせれば、年明けまで供給可能という。

しかし、経産省幹部は「我々の説明する全体の話と現場のギャップはありうる」と認め、主な要因として「買い占めなどの過剰需要」を挙げる。中間製品は特定用途向けで代替が難しく、在庫量にはばらつきがあり、全製品で1.8カ月分あるわけではない。月量280万キロリットルは在庫を含まない数値であり、在庫の偏りが政府説明と実際の最終製品不足とのギャップを生んでいる可能性がある。

専門家の見解

専門家は、政府の試算が楽観的すぎる可能性を指摘。特に、国内精製の維持や代替調達の実現性、在庫の偏りがリスク要因となるとする。供給網の複雑さを考慮すると、政府の説明と現場の実態には乖離があるとみられる。

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