東和銀行、金利上昇の影響で260億円の最終赤字へ 資産運用の見直し進める
群馬県前橋市に本店を置く東和銀行は、2026年3月期の連結決算において、最終損益が260億円の赤字となる見通しを明らかにしました。従来は35億円の黒字を予想していましたが、国内金利の上昇に伴い、保有する地方債などの有価証券に含み損が発生したため、このような大幅な下方修正に至りました。
有価証券売却で損失を一括処理 資産残高を大幅圧縮
同銀行は、2026年1月から3月期にかけて、約350億円規模の有価証券売却損を計上する計画です。具体的には、残存期間が比較的長い国債や地方債を中心に売却を実施し、2026年2月末時点で4900億円あった有価証券残高を、2620億円程度まで圧縮する方針です。
この売却で得られた資金は、企業向け融資や利回りの高い有価証券への再投資に充てられ、2027年3月期には黒字回復を見込んでいます。これにより、経営体質の強化を図る戦略が打ち出されています。
金利上昇の背景と金融機関への影響
今回の赤字転落の背景には、日本銀行の金融政策修正に伴う国内金利の上昇基調があります。低利回りの債券を多く保有してきた金融機関では、金利上昇による債券価格の下落が含み損拡大の要因となっており、東和銀行もその影響を大きく受けた形です。
同行は、含み損を先送りせずに早期処理を選択し、資産運用の構成を見直すことを決定しました。有価証券の保有期間を短期化するとともに、企業向け融資など本業への資金配分を強化する方針を打ち出しており、金利上昇局面に対応した経営転換を進めています。
過去の赤字以来の厳しい決算見通し
東和銀行が最終赤字となるのは、2009年3月期以来のことです。このように、長期間にわたって黒字を維持してきた同銀行にとって、今回の赤字見通しは経営環境の大きな変化を象徴するものと言えるでしょう。
金融市場の変動に柔軟に対応するため、資産ポートフォリオの再構築が急務となっており、今後の経営戦略に注目が集まっています。



