神奈川県横須賀市で、子ども食堂「よこすかなかながや」が4月から24時間365日、地域の子どもを受け入れ、1日3食を無償で提供する取り組みを始めた。先月、午後7時過ぎに取材で訪れると、10人ほどの子どもたちが机を囲み、静かに過ごしていた。外で待つよう促されると、開設者の和田信一さん(58)が切々と諭す声が聞こえてきた。
生活ルールの大切さを伝える
30分後、和田さんに話を聞くと、ある子どもが別の子を蹴ったため、反省会を開いていたという。「このままだと、その子の周りから人が離れていってしまうかもしれないから」と和田さん。子どもたちが生活ルールを身につけ、社会で羽ばたいてほしいという思いが感じられた。
子ども食堂の現状と多様な役割
民間調査によると、子ども食堂の数は今や公立中学校よりも多い。活動内容は運営団体によってさまざまで、居場所づくり、困窮支援、食育、多世代交流など目的も多様だ。現代の家庭や地域に必要な機能を補うため、増加しているように見える。
信頼と憧れを育む場
一見元気そうでも、家族団らんで食卓を囲めない事情を抱える子どもたちが、和田さんのところにも多く通う。大人になる過程で、対価を払わずに地域の大人から食事を振る舞われ、言葉を交わした経験は、人を信じ、人のために汗を流す大人になりたいという憧れを育むはずだと、記者は感じた。
この記事は神谷慶記者が横須賀から報告した。



