アサヒビール博多工場跡地、JR九州などが取得へ 2029年引き渡しで再開発計画
アサヒ博多工場跡地、JR九州など取得へ 2029年引き渡し

アサヒビール博多工場跡地の取得契約をJR九州などが締結、2029年引き渡しへ

JR九州は10日、2028年末に生産を終了する予定のアサヒビール博多工場(福岡市博多区)について、アサヒビール(東京)と用地の取得に向けた売買契約を締結したと正式に発表しました。この契約は、日鉄興和不動産(東京)とJA三井リース九州(福岡市)との共同で、今月4日にアサヒ側と結ばれたものです。契約金額は非公表とされていますが、敷地面積は東京ドーム約2.7個分に相当する12万6200平方メートルという広大な規模を誇ります。引き渡しは2029年12月を予定しており、今後本格的な開発計画が進められる見通しです。

跡地活用ではマンションや商業施設を中心に検討、福岡市は学校用地確保を要望

開発計画の具体的な内容は現時点では未定ですが、関係者によると、マンションや商業施設を中心とした再開発が検討されているとのことです。工場はJR鹿児島線の竹下駅に近接しており、交通の便が良い立地条件を活かしたプロジェクトが期待されます。近隣には2022年に開業した大型商業施設「ららぽーと福岡」もあり、周辺エリアではマンション建設が相次いでいることから、さらなる都市開発の活性化が予想されています。

一方で、福岡市はアサヒ側に対して、敷地の一部を小中学校などの教育施設用地として確保するように要望を出しています。これに対し、JR九州は「真摯に協議していく」とコメントしており、地域のニーズを考慮した跡地活用が課題となっています。この要望は、周辺地域の人口増加に伴う教育環境の整備を目的としており、開発計画において重要な要素となるでしょう。

アサヒビールの工場移転背景と今後の展望

アサヒビール側は、2022年に生産能力の増強を目的として、博多工場を佐賀県鳥栖市へ移転する計画を発表していました。これに伴い、現在の工場敷地が売却対象となった経緯があります。移転後は、新たな生産拠点での操業が開始される一方で、博多の跡地は再開発を通じて地域経済に新たな活力をもたらすことが期待されています。

今回の売買契約は、九州地域における大規模な不動産取引の一例として注目を集めており、今後の開発動向が地域の都市計画に与える影響も大きいと考えられます。JR九州をはじめとする取得側は、福岡市との協議を重ねながら、持続可能なまちづくりを目指した計画を策定することが求められています。関係者間の調整が進む中、2029年の引き渡しに向けた準備が本格化することでしょう。