福島市のJR福島駅東口再開発事業を巡り、市が買い取る公共エリア部分の3階に計画していた大会議室などの設置を断念する見通しとなったことが19日、関係者への取材で分かった。延べ床面積は1割程度の縮小となる方向で、基本設計で地上3階建て(一部4階建て)としていた計画に影響が出るとみられる。
再開発ビルの完成イメージと公共エリアの計画
再開発ビルの完成イメージでは、市が取得する公共エリアの延べ床面積は約1万4500平方メートルで、市民交流の場となる「まちなかリビング」やコンベンションホールなどを整備する計画。これらに加え3階には大会議室や中会議室の設置を見込んでいたが、関係者によると、大会議室など3階部分を縮小してコスト削減を図る方向で調整が進められているという。
費用圧縮は難しく
ただ延べ床面積は縮小するものの、市が買い取る部分の施設取得費の圧縮は困難なもようだ。市は2月末に公表した時点で基本設計時から約20億円増の約320億円と試算していたが、物価高騰などの影響で試算を上回る見通しという。市は計画の見直しに当たり当初、基本設計で示した最大300億円以内にとどめる方向で検討するとしていた。2029年度中としていた開業は1年程度遅れ、30年度以降にずれ込む見通しとなっている。
再開発事業の全体像と総事業費の増大
再開発事業を巡っては、資材価格の高騰などを受け再開発ビルのオープンが当初の26年度から29年度に延期された。事業は公共エリアに加え、商業施設や医療施設、オフィスが入る民間エリア(延べ床面積約1万6900平方メートル)で構成。総事業費は当初の492億円から膨らみ、現在は580億~620億円を見込んでいる。
市は21日に市議会全員協議会を開き、今後の事業方針や開業に向けたスケジュールなどを説明する。



