山梨中央銀行子会社が新事業に着手、オンサイトPPAで地域の脱炭素化を推進
山梨中央銀行の完全子会社である「やまなし地域デザイン」(本社:甲府市)が、企業の建物屋根や敷地内に太陽光パネルを設置し、発電した電力を供給するオンサイトPPA(電力購入契約)事業への参入を正式に発表しました。この新たな取り組みの第1号案件として、同銀行グループの甲府市柳町支店に太陽光発電システムが設置され、既に支店内で使用する電力の供給が開始されています。
山梨の日照特性を活かし、2030年度カーボンニュートラル実現を目指す
山梨中央銀行グループは、2030年度までにカーボンニュートラルを達成するという目標を掲げており、今回の事業展開はその重要な一環となります。特に、日照時間が日本一長いとも言われる山梨県の地理的特性を最大限に活用し、再生可能エネルギーの地産地消を促進する方針です。
柳町支店の屋上には、容量12.7キロワットの太陽光パネルが設置されました。このシステムによる年間発電量は約1万321キロワット時を見込んでおり、これにより年間約4.5トンの二酸化炭素削減効果が期待されています。銀行グループ自らが実証事例を示すことで、地域企業への波及効果を高める戦略です。
オンサイトPPAの仕組みと地域における意義
オンサイトPPAは、発電事業者が企業の敷地内に太陽光パネルを設置し、所有権と維持管理を担いながら、発電した電力をその企業に供給する契約形態です。利用企業側は初期投資を必要とせず、再生可能エネルギー由来の電力を安定的に調達できる点が大きなメリットとなります。
特に、再生可能エネルギー普及のための賦課金が加算されないため、電気料金を抑えられるという特徴があります。しかし、契約期間が長期に及ぶことから、これまで県内には大手発電事業者の参入が進んでおらず、中小企業が多い山梨県の状況に合ったサービス提供が課題となっていました。
地域密着型の事業展開で脱炭素社会の実現に貢献
「やまなし地域デザイン」の担当者は、「既に多くの企業や自治体から、屋上スペースを活用したいとの声を頂いています。県内企業や自治体の脱炭素化に貢献できるよう、地域に根差したサービスを提供していきたい」と意気込みを語っています。
この事業は、山梨県内の企業や公共施設が持つ未利用の屋上スペースを有効活用し、地域経済の活性化と環境負荷低減の両立を目指すものです。銀行グループの金融ノウハウとネットワークを活かし、中小企業でも導入しやすい仕組みづくりを進めることで、山梨県全体の再生可能エネルギー普及を後押しすることが期待されています。



