中東LNG生産停止で電力会社に痛手 カタール産調達に影響、燃料価格上昇懸念
中東LNG生産停止で電力会社に痛手 カタール産調達に影響 (05.03.2026)

中東LNG生産停止で電力会社に痛手 カタール産調達に影響、燃料価格上昇懸念

イラン情勢の混迷が、火力発電の燃料となる液化天然ガス(LNG)の調達に影響を及ぼす恐れが強まっている。攻撃を受けたカタールが生産を停止し、海上輸送の要衝であるホルムズ海峡も事実上封鎖されたためだ。中東産LNGに一部を依存する電力会社などにとっては大きな痛手となりつつある。紛争が長期化すれば、新たな調達先の確保を検討する必要性が高まる見通しだ。

電力会社の在庫確保と価格懸念

「3月と4月の在庫は確保できているが、長期化すれば価格に影響が出る恐れがある」と、東京電力ホールディングスと中部電力が共同で出資する火力発電会社JERA(ジェラ)の担当者は語る。同社の年間輸入量に占める中東産LNGの割合は約1割程度。特にカタール産については増加を計画しており、2028年から年間約300万トンを購入する契約を交わしたばかりだった。

都市ガスの原料としても重要なLNGは、カタールが世界有数の生産国として知られている。生産停止のニュースが伝わった欧州では、天然ガス価格が一時的に急騰する事態も発生した。生産停止が続けば、調達そのものに支障を来すだけでなく、企業の仕入れコストや家庭の電気・ガス料金を押し上げる可能性も否定できない。

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代替調達先の検討開始

カタールからは東北電力もLNGの供給を受けており、同社は代替の調達先が必要かどうかの検討を始めた。中東情勢の不安定さが、日本のエネルギー安全保障に直接的な影響を与え始めている。電力各社は、短期的な在庫確保に加え、長期的な供給リスクへの対応を迫られることになる。

この状況は、エネルギー調達の多様化の重要性を改めて浮き彫りにしている。中東産に依存する割合が高い企業ほど、今回の生産停止による打撃は大きい。今後の動向次第では、以下のような対策が求められる可能性がある。

  • 他の産出国からの調達拡大
  • 再生可能エネルギーへのシフト加速
  • 在庫管理の強化と緊急時の対応策の見直し

国際情勢の変化が、国内のエネルギー市場や家計にまで波及するリスクが高まっている。関係当局や企業は、迅速な情報収集と柔軟な対応が求められる局面を迎えている。

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