米中閣僚級協議でエネルギー問題が焦点に
米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は5日、ベセント米財務長官が中国との閣僚級協議において、ロシアなど米国の敵対国からの原油購入を削減し、代わりに米国産エネルギーを購入するよう求める方針を検討していると報じた。
この動きは、月末に予定されているトランプ米大統領の訪中と習近平国家主席との首脳会談に向けて、重要な交渉課題となる可能性が高い。両首脳の対話を前に、米中両政府の実務レベルでの協議が進められる見通しだ。
パリでの閣僚級協議が来週末に開催へ
米ブルームバーグ通信によれば、ベセント財務長官と中国の何立峰副首相による閣僚級協議は、来週末にフランスのパリで開催される方向で調整が進んでいる。国際的な場を活用した対話の場が設けられることになる。
この協議では、エネルギー安全保障と貿易バランスの両面から、中国の原油調達先の多様化が議論されるとみられる。米国側は自国産エネルギーの輸出拡大を通じた経済的利益と、地政学的な影響力の強化を目指している。
中国のロシア産原油依存に課題
ウォールストリート・ジャーナルは、中国が大幅な価格割引が適用されているロシア産原油を大量に購入している現状を指摘。米国産原油への切り替えは、価格面で中国にとって大きな負担となる可能性があると分析している。
ロシア産原油の割引価格は、ウクライナ侵攻後の欧米制裁を背景に拡大しており、中国にとってはコスト削減のメリットがある。しかし、米国はこうした取引が国際的な制裁体制を弱体化させ、敵対国の資金源となっていると懸念を強めている。
米中両国のエネルギー貿易は、近年拡大傾向にあったが、地政学的緊張の高まりを受けて再編の可能性が浮上。今回の協議は、今後の米中経済関係の行方を左右する重要な局面となる見込みだ。
