イラン情勢緊迫で原油価格高騰、日本への影響は不可避か
イラン情勢で原油価格高騰、日本への影響は不可避

イラン情勢の緊迫化で原油価格が急騰、日本への波及リスクが高まる

イラン情勢の緊迫化を背景に、国際原油市場で価格上昇圧力が強まっている。ニューヨーク原油先物市場では、代表的な指標であるテキサス産軽質油(WTI)の価格が、年明け以降の2か月間で約17%上昇し、市場関係者の間で警戒感が広がっている。

ホルムズ海峡の安全懸念が供給リスクを煽る

米軍などがイランを攻撃する前の2月27日には、WTIの4月渡し価格が一時、2025年8月以来の高値となる1バレル=67.83ドルを記録した。この急騰の背景には、ペルシャ湾岸の産油国から原油を運ぶ際の海上交通の要衝であるホルムズ海峡の安全確保への懸念がある。同海峡を安全に通過できなくなれば、世界的な原油供給の混乱が引き起こされる可能性が高い。

過去の事例として、2025年6月に米軍がイランの核施設を攻撃した際には、原油価格が78ドル台まで急騰しており、今回の情勢緊迫化も同様の価格上昇を招くリスクが指摘されている。

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日本経済への影響は不可避だが、備蓄で緩和の余地

日本は、輸入原油の9割をサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)、クウェートなどの中東地域の産油国に依存している。このため、イラン情勢の緊迫化による原油価格の高騰は、ガソリンなどの石油製品の価格上昇を通じて、日本経済に影響を及ぼすことは避けられないと見られている。

しかし、原油の輸送が停滞した場合でも、石油製品の不足によって経済活動や国民生活に直ちに大きな影響が出る可能性は低いと専門家は分析する。その理由として、国や民間企業などが供給途絶に備えて国内で石油の備蓄を行っていることが挙げられる。

経済産業省が2月に発表した「石油備蓄の現況」によると、2025年12月末時点の備蓄量は計254日分(約8か月分)に達しており、短期的な供給不安を緩和する余地があるとされる。

今後もイラン情勢の動向が原油市場を揺るがす中、日本政府や企業は価格変動リスクへの対応を迫られることになりそうだ。

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