原油高で家庭の電気料金年数千円増、冬に深刻化の恐れ
原油高で家庭の電気料金年数千円増、冬に深刻化

中東情勢の悪化に伴う原油高の影響で、一般家庭の電気料金が年間で数千円の負担増となる可能性があることが、民間シンクタンクの試算で明らかになった。燃料価格の変動が電気料金に反映されるまでには数カ月のタイムラグがあるため、家計への影響は今夏より冬場に深刻化する見通しだ。

浜銀総合研究所の試算

民間シンクタンクの浜銀総合研究所が試算したところによると、国内の火力発電所で利用される液化天然ガス(LNG)価格は、原油相場と連動する契約が多く、原油高騰に伴ってLNGの価格も上昇。これが電気料金に反映され、家計の負担増になるとの見立てだ。

燃料費調整制度の仕組み

家庭の電気料金は一般的に「燃料費調整制度」にもとづき、3~5カ月前の原油やLNG、石炭の輸入価格が反映される。このため、現在の原油高騰が電気料金に直接跳ね返るのは数カ月後となる。

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LNG価格の影響が大きい

国内の火力発電は原油に比べてLNGの利用割合が高いため、原油価格以上にLNG価格の動向が電気料金に与える影響が大きくなる構造だ。LNG自体の中東依存度は低いものの、LNG価格は原油と連動するケースが多い。直近10年間の統計では、原油価格の変動が約3カ月先のLNG価格に連動していたという。

地域別の影響

同研究所の井町淳哉研究員によると、エリア別では中部で年間7千円超、沖縄と東北でも5千円以上の負担増が見込まれる。冬場は暖房需要で電力消費が増えるため、家計への打撃は夏よりも大きくなる可能性がある。

原油価格の先行きは中東情勢に左右されるが、仮に高止まりが続けば、電気料金の上昇は長期化する恐れがある。政府は補正予算案で電気・ガス代の補助を検討するなど、家計支援策を模索している。

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