15日の東京債券市場で、長期金利の指標である新発10年物国債の利回りが急上昇し、一時前日比0.070%高い2.700%を記録した。これは1997年5月以来、約29年ぶりの高水準となる。政府が補正予算案の編成を検討しているとの一部報道を受け、財政悪化への懸念から債券が売られている。
背景にある複合的な要因
中東情勢の混乱により原油価格が高騰を続けており、債券への売り圧力が強まっている。また、日本銀行が15日に公表した4月の国内企業物価指数(2020年平均=100、速報値)は前年比4.9%の大幅上昇となり、物価高への懸念も長期金利を押し上げる要因となった。
株式市場への影響
一方、15日の東京株式市場では、日経平均株価が前日比224円66銭高の6万2878円71銭で取引を開始したが、その後下落に転じた。下げ幅は一時800円を超える場面もあり、金利上昇圧力が株価を押し下げる一因となっている。
アナリストの見解
大手証券アナリストは「景気拡大に伴う金利上昇であれば株式市場にとってポジティブだが、中東情勢悪化などコスト高によるインフレであれば、スタグフレーション(景気後退と物価上昇の同時進行)の懸念が高まる。今後の動向を注意深く見守る必要がある」と指摘している。



