浜岡原発データ不正、2012年から継続 中部電力が報告書提出、地震動解析で不適切な手法
浜岡原発データ不正、2012年から継続 中部電力が報告書提出 (31.03.2026)

浜岡原発のデータ不正問題、2012年から継続していた実態が明らかに

中部電力は3月31日、浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)の基準地震動(揺れの最大想定)策定を巡るデータ不正問題について、原子力規制委員会(規制委)と経済産業省に詳細な報告書を提出しました。この報告書により、多数の計算結果から都合の良いデータの組み合わせを選別する不適切な手法が、遅くとも再稼働審査申請前の2012年には既に開始されていた事実が判明しました。

再稼働審査とは異なる解析手法で地震動を算出

報告書によれば、中部電力は再稼働に向けて規制委に説明した方法とは異なる手法で地震動を解析していた実態が浮き彫りとなりました。この問題は、原子力事業者としての信頼性を根本から揺るがす深刻な事案として位置付けられています。

2018年からは別のデータ操作も開始

さらに、2018年5月の審査会合で規制委から敷地近くの断層を設定し直すよう指摘を受けたことを契機に、別のデータ操作が開始されていたことも明らかになりました。中部電力の説明では、規制委が震源となる断層の追加や深さの想定を地下8キロから5キロにするよう要求したため、条件変更により揺れが強くなることを回避する目的で、特定の地震動を恣意的に選んだ疑いが指摘されています。

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データ不正を主導したとされる中部電力原子力土建部内では、2018年8月の時点で「地震動の算定プロセスが明確でない」との内部指摘がありました。その後も、地震動の計算方法を示した審査会合向け資料は実際に使用した方法を記載すべきだとする声が上がりましたが、改善されることはありませんでした。

社内調査と第三者委員会による検証が進行中

今回の報告書は、2026年1月5日にデータ不正が公表された後、中部電力が社内資料を徹底調査し、関係者への聞き取りを実施して取りまとめたものです。この問題では、外部弁護士で構成される中部電力設置の第三者委員会や原子力規制委員会も独立して事実関係を調査しています。中部電力は、他の調査に影響を与えないよう、関係者への聞き取りは限定的な範囲に留めたと説明しています。

林欣吾社長が陳謝、再発防止策を発表

3月31日に記者会見した中部電力の林欣吾社長は、「原子力事業者としての誠実さが根本から問われる極めて深刻な事態だ」と陳謝しました。中部電力は再発防止に向けて、原子力本部長直轄の品質保証組織を新設し、他部門出身の副本部長を配置して監視体制を強化する方針を明らかにしました。

経済産業省は同日、報告書を受け取り、中部電力に対して第三者委員会の調査結果が出た後に追加報告を行うよう指示しました。今後の調査結果によっては、さらなる行政指導や措置が講じられる可能性があります。

この問題は、原子力施設の安全性評価における透明性と信頼性の重要性を改めて浮き彫りにしました。中部電力は、再発防止策の徹底と情報開示の拡大を通じて、地域社会や国民の信頼回復に努める必要があります。

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