福島第1原発1・2号機のデブリ本格取り出しへ 工法検討を開始 東電が方向性を2025年7月までにまとめる方針
福島1・2号機デブリ取り出し工法検討開始 東電が方向性を来年7月までに

福島第1原発1・2号機のデブリ本格取り出しに向けた工法検討が始動

東京電力は、福島第1原子力発電所の1号機および2号機において、溶融核燃料(デブリ)を本格的に取り出すための具体的な工法の検討作業に着手した。この取り組みは、炉心溶融を起こした1号機から3号機のうち、最初に本格的なデブリ取り出しを実施する予定の3号機における準備作業の経験を参考にしながら進められる。東電は2025年7月までに、1・2号機における工法の方向性をまとめる計画を明らかにしている。

各号機の状況に応じた課題の整理から着手

検討作業は、各原子炉建屋の損傷程度や放射性物質による汚染の状況など、号機ごとの特性を詳細に分析することから始まっている。これにより、今後対応が必要となる技術的・環境的な課題を体系的に整理し、効率的な工法の確立を目指す。1号機から3号機に存在するデブリの総量は、推計で約880トンに上るとされており、その安全かつ確実な回収は、廃炉作業における最大の難関の一つとなっている。

2037年度以降の本格取り出しに向けた具体的な計画

デブリの本格的な取り出し作業は、使用済み核燃料プールからの燃料搬出が完了している3号機から、2037年度以降に開始される予定だ。現在検討されている工法では、取り出し装置を備えた専用の建物を、既存の原子炉建屋をまたぐ形で新たに建造する。この建屋から上方向からデブリを砕き、原子炉格納容器の底部に落下させた後、横方向から挿入した別の装置で回収するという、上下からの二段階アプローチが想定されている。1号機と2号機についても、同様に上方向と横方向からのアクセスを試みる方針が示されている。

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構造物の撤去など工事上の課題も浮上

取り出し装置用の建屋を建設する過程では、既存のさまざまな構造物が障害となる可能性が指摘されており、それらの撤去や移設などの対応が必要になりそうだ。具体的には、1号機では建屋上部に設置された大型カバー、2号機では建屋側面からせり出している構台が、作業の妨げとなるケースが想定される。これらの構造物は、プールに残存する燃料の搬出作業を進めるために設置されたものであり、デブリ取り出し工法の検討においては、こうした既存設備との整合性も慎重に考慮されることになる。

東電は、福島第1原発の廃炉作業全体において、デブリ取り出しを中核的な工程として位置づけており、1・2号機における今回の工法検討の進捗が、今後の廃炉スケジュールに大きな影響を与えると見られている。関係者は、安全性を最優先にしつつ、技術的な課題を克服することで、着実な作業の実現を目指す姿勢を強調している。

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