九電新社長、原発管理「チェック二重に」 初の純粋持ち株会社化
九電新社長、原発管理「チェック二重に」 初の純粋持ち株会社化

九州電力は10月1日、純粋持ち株会社体制に移行する。情報通信や都市開発などに事業領域が広がるなか、グループ経営や成長戦略を担う持ち株会社と、素早い意思決定が求められる各事業会社で役割を分けて、経営を効率化する。

体制移行は第1段階として、10月にグループを統括する持ち株会社「キューデンホールディングス(HD)」を新設し、いまの九電はその完全子会社になる。第2段階の2027年4月には、九電や九州電力送配電、九電都市開発、QTネットなどの事業子会社がHD傘下で対等に並ぶ形に再編される。

新体制で何をめざすのか

1日付で新たに九電の社長に就く中村典弘氏(九電常務執行役員)に思いを聞いた。

――大手電力会社で純粋持ち株会社体制に移行するのは初めてです。狙いは何ですか。

「九州電力グループには国内電気事業だけではなく、都市開発や海外事業、ICT(情報通信技術)事業もある。それぞれビジネスモデルが異なり、協業先も、意思決定のスピード感も違う。各事業が自律的、迅速に業務を進めていくことが成長につながる。そのためにホールディングス化を進める」

原発管理への姿勢

――東京電力HDは持ち株会社化の際、原発事業を別会社に分離したが、九電は原発を事業子会社が担う。その理由と、管理体制は。

「原発は安全最優先で、経営の効率化とは別の次元で考えるべきだ。九電本体が担い続けることで、これまでの安全文化や技術力を維持しつつ、経営層のチェック機能を二重にすることで、より強固な管理体制を築く」

新体制では、持ち株会社がグループ全体の戦略を担い、各事業会社が迅速な意思決定を行う。九電の原発事業は、事業子会社として引き続き安全運転に取り組む。