永瀬拓矢九段が藤井聡太名人を破り叡王戦挑戦権に王手 8日から王将戦でも激突
永瀬九段が藤井名人に勝利 叡王戦挑戦権に王手

永瀬拓矢九段が藤井聡太名人を撃破 叡王戦挑戦権獲得にあと一勝

2026年3月5日、大阪府高槻市の関西将棋会館において、将棋第11期叡王戦本戦トーナメント準決勝が行われた。永瀬拓矢九段(33)が藤井聡太名人・竜王(23)を107手で破り、挑戦者決定戦への進出を決めた。この勝利により、永瀬九段は伊藤匠叡王への挑戦権獲得まで、あと一勝に迫った。

挑戦者決定戦は12日に東京で開催

挑戦者決定戦は3月12日、東京都渋谷区の将棋会館で行われる。永瀬九段の相手は、前期の叡王挑戦者でもある斎藤慎太郎八段(32)となる。さらに注目すべきは、3月8日から始まる王将戦でも、永瀬九段と藤井名人が対戦することが決定していることだ。短期間での再戦が、将棋ファンの関心を集めている。

叡王戦に縁深い両棋士の激闘

叡王戦は将棋界八タイトルの一つであり、両棋士ともこの棋戦に特別な縁がある。永瀬九段は第4期の叡王を保持した経験を持ち、「自分がタイトル戦に出ることが出来るようになったころ、タイトル戦になった棋戦。棋士人生の中で縁がある棋戦と思っています」と語っている。一方の藤井名人は第6期から第8期まで叡王を保持していたが、第9期五番勝負で伊藤匠挑戦者に2勝3敗でタイトルを失冠。第10期では本戦準決勝で糸谷哲郎八段に敗れ、挑戦権を逃していた。

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角換わり戦型で永瀬九段が主導権を握る

午前10時に開始された本局では、振り駒で先手番を得た永瀬九段が角換わりを選択。後手番の藤井名人は角換わりの中でもやや珍しい△3三金型を採用した。午後に入り、永瀬九段は「(後手の)銀冠対(先手の)矢倉という組み合わせがかなり珍しい。銀冠が手厚くならないように」と考え、後手陣に▲6一角と打ち込む決断を下した。

この一手が局面を大きく動かし、永瀬九段が着実にリードを広げていった。終盤では「(相手に)入玉されると、駒得が生きなくなってしまう。▲4七桂と(相手の玉を)追い返せる形になった」と振り返り、午後4時18分に勝利を収めた。

両棋士の戦後コメント

勝利した永瀬九段は「全体的に、判断が難しいと思っていた。(こちらの)攻めを細い形にさせないように常に気を付けないといけない、と思って指していました」と語り、慎重な指し回しを強調した。

一方、敗れた藤井名人は「(相手の)▲6九飛~▲6一角という組み合わせを軽視していて……。想定していたより、苦しい展開になってしまった」と反省の言葉を口にした。名人としてのプレッシャーも感じさせる発言となった。

今後の展望と注目の対局

永瀬九段は現在、以下の重要な対局を控えている:

  1. 3月12日:叡王戦挑戦者決定戦(対斎藤慎太郎八段)
  2. 3月8日から:王将戦(対藤井聡太名人)

特に王将戦では、わずか数日で再び藤井名人と対戦することになる。永瀬九段が「7度目の正直」と呼ばれるほどタイトル戦で苦戦してきた経緯を考えると、今回の勝利が転機となる可能性も秘めている。

将棋界では、藤井名人が保持する六冠(名人・竜王・王位・棋聖・棋王・王将)に対する挑戦が相次いでおり、永瀬九段の活躍が他の棋士にも刺激を与えている。今後の展開が、将棋界の勢力図にどのような影響を与えるか、注目が集まっている。

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