一力遼棋聖、第2局で懸命の追い上げ及ばず敗北 勝負の行方は最終第3局へ
一力遼棋聖、第2局敗北 勝負の行方は最終第3局へ

一力遼棋聖、第2局で韓国勢の壁に阻まれる 勝負の行方は最終第3局へ

LG杯決勝三番勝負第2局が1月14日に韓国・ソウルの国立中央博物館で行われ、日本の一力遼棋聖が韓国の申旻埈九段に敗れた。これにより、三番勝負は1勝1敗のタイに戻り、日本初の「世界二冠」獲得を懸けた決戦は最終第3局に持ち込まれることとなった。

韓国勢の組織的な対策が光る

第1局で大逆転勝利を収め、勢いに乗る一力棋聖だったが、第2局では韓国囲碁界の総力戦とも言える対策に苦戦を強いられた。対局前日の休息日には、一力棋聖と同行した小山空也七段が博物館を訪れ、碁盤の装飾やデジタルアートに触れ、夜はサムギョプサルを食して力を蓄えたという。

しかし、対局当日の検討室には20人を超える韓国棋士が集結。若手を中心に、前期LG杯覇者の卞相壹九段やレジェンドのチョ薫鉉九段の姿も見られた。韓国国家チーム監督の洪旼杓九段は、「世界トップ棋士の対策をまとめたノートをチームで共有しており、今回は申旻埈九段に託している」と明かし、団結力を示した。

序盤で先行する申九段、一力棋聖の追い上げ及ばず

申九段は序盤から優位に立ち、小山七段は「部分的な戦闘力は一力棋聖が上回るが、判断すべき局面で押された印象がある。調子が上がっていない」と分析した。中盤、【1譜】で申九段が黒131で失着し、形勢が急接近。小山七段によれば、黒131に代えて132と打てば避けられた変化だったが、実戦では白の妙手が光り、黒の大石が取られる展開となった。

しかし、【2譜】の白188で一力棋聖がミスを犯し、黒193の返し技で左右の白の連絡が難しくなった。小山七段は「一力棋聖は右辺から中央の黒を狙いすぎて、自らの弱点を見落とした」と指摘。終局後、一力棋聖は「2敗で終わってもおかしくない内容だった。最終局を迎えられることを前向きに捉えたい」と語り、悔しさをにじませた。

連日の対局で最終決戦へ

第2、3局は連日で行われるため、疲労も懸念材料となる。歴史的に「第2局を制した方が優勝」と言われる展望を頭に浮かべつつ、関係者は会場を後にした。日本囲碁界の期待を背負う一力棋聖が、最終局で反撃できるかが焦点だ。

この敗戦は、韓国勢の組織的な研究と結束力の強さを浮き彫りにした。一力棋聖にとっては、第1局の勢いを引き継げなかった反省点も多いが、最終局では冷静な判断と集中力が求められる。囲碁ファンは、熱い戦いの行方に注目している。