小学館、性加害漫画家起用問題で第三者委員会設置へ 編集部のプロセス検証
小学館、性加害漫画家起用で第三者委設置 編集部のプロセス検証

小学館が第三者委員会を設置 性加害漫画家の起用問題で編集部のプロセスを検証へ

小学館は3月2日、同社の漫画配信サービス「マンガワン」編集部が、男性漫画家の性加害を把握していながら、別のペンネームで新連載「常人仮面」の原作者に起用していた問題について、第三者委員会を設置すると発表しました。この委員会は、編集部による作家起用のプロセスや人権意識を確認し、問題点を詳細に検証することを目的としています。

調査体制を第三者委に一本化 和解協議への関与も焦点に

当初、社員と顧問弁護士で構成する調査委員会を予定していましたが、より客観性を高めるため、第三者委員会に一本化する方針です。特に、「常人仮面」の担当編集者が、男性漫画家と被害女性の和解協議に加わっていた経緯についても、徹底的に調べることを明らかにしました。この点は、編集部の関与の深さや倫理的な問題を浮き彫りにする可能性があります。

別の作品でも問題発覚 有罪判決を受けた人物が原作執筆

さらに、小学館はこの問題とは別に、他社で連載中に強制わいせつ容疑で逮捕、起訴され、有罪判決を受けた人物が、現在連載中の「星霜の心理士」の原作を別のペンネームで執筆していることも公表しました。同作の更新は一時停止され、第三者委員会が調査を進める予定です。

編集部は、この原作者の起用に際し、執行猶予期間の満了や反省の姿勢、再発防止への取り組みなどを確認したと説明しています。また、「社会復帰を目指すことは否定すべきでないと判断している」と述べ、一定の配慮を示しましたが、これが適切だったかどうかも検証対象となるでしょう。

編集部のガバナンス強化が急務 業界全体への影響も

今回の一連の問題は、漫画業界における作家起用のプロセスや倫理基準に大きな疑問を投げかけています。小学館は、第三者委員会の調査結果を基に、編集部のガバナンス強化や人権教育の徹底を図る方針です。これにより、類似の事案が再発しないよう、業界全体の規範となる対策が期待されます。

また、マンガワンはデジタル漫画市場で重要な位置を占めており、この問題がサービスの信頼性や利用者動向に与える影響も注目されます。小学館は、透明性のある対応を通じて、読者や関係者の信頼回復に努めるとしています。